
犬が食欲旺盛なのは当たり前?食べ過ぎによる危険性や対策を紹介!
一日中食べ物を欲しがる理由
犬がご飯を食べても欲しがる理由はいくつか存在します。
主な理由3つを紹介していきます。
食いだめする習性
犬には食いだめの習性があり、これは進化の過程で培った本能です。
犬の先祖は狩りの成功率が低いため、食べられるときに食べておかないと飢えてしまいます。
異常な食欲は正常でもあるのです。
ドッグフードは犬種や大きさで分けられていますが、基本的になんでも食べたがるのが一般的です。
ご飯が足りていない
ドッグフードに書いてある目安が正常な食事量です。
しかし、運動量が多いときは増やす、散歩に行っていない日は減らすなど微調整を行うことも大事です。
個体によっては栄養が足りずに痩せてしまう場合や、食べすぎて太ってしまうことがあるので、多少の増減は問題ありません。
▼犬の理想の体型についての記事はこちら
認知症の可能性
いつもより多い量を食べても、食べたことを忘れてすぐに食べ物を欲しがったり、夜中にもかかわらず餌を要求するようになったら認知症を疑ってください。
認知症は、トイレの失敗や昼夜逆転などの症状も同時に現れることが多いです。
老犬は認知症でなくてもこれらの症状が起こることが稀にありますが、心配なら動物病院に連れていき、認知症のテストを行うことをおすすめします。
食欲旺盛な犬種
犬種によっては太りやすかったり、太りにくかったりします。
ここでは、よく食べる犬種や食べない犬種などを紹介していきます。
よく食べる犬種
大型犬や小型面問わず、基本的に好奇心旺盛な犬種は食いしん坊の傾向にあります。
よく食べる大型犬として下記の犬種などが挙げられます。
- ラブラドール・レトリバー
- ゴールデン・レトリバー
- シベリアンハスキー
小型犬は下記の犬種などです。
- ミニチュアダックス
- コーギー
- ミニチュアピンシャー
- ビーグル
大型犬は掃除機のように吸い込みますが、小型犬は黙々と食べる傾向にあります。
比較的食べない犬種
下記の犬種は食事量が少なくて済みます。
- カニンヘンダックス
- トイプードル
ただし、トイプードルは活発な犬種です。
運動量が多い日の食事は食いしん坊な犬種と同じくらい食べることもあります。
太りやすい犬種
太りやすい犬種は下記のような犬種です。
- ビーグル
- ミニチュアダックス
- コーギー
これらの犬種は運動量関係なく、出された食事は基本的にすべて食べようとします。
とくにミニチュアダックスやコーギーは胴長短足なので、使う筋肉が少ないわりに体力の消耗が激しい特徴があるので、ほかの犬種に比べて脂肪が燃焼されません。
太りにくい犬種
太りにくい犬種は下記のような犬種です。
- ジャーマンシェパード
- ドーベルマン
- チワワ
これらは筋肉量が多く、新陳代謝が高いため太りにくい犬種です。
チワワは胃袋が小さいことも影響しています。
犬の食欲を抑えるには
食欲を抑えるさまざまな方法があるので紹介していきます。
また、太ってしまった場合、どのようにダイエットをすればよいのかも解説するので、気になる方はチェックしていきましょう。
ダイエット方法
犬にダイエットさせるには、下記のような方法があります。
適正量以上に与えない
犬の体重によって1日に食べるご飯の適正量が決まっているので、それ以上は与えないダイエット方法があります。
1日何回に分けるかは自由ですが、1回ですべて与えるのは却って逆効果です。
人間と同じくリバウンドの可能性があります。
運動量を増やす
運動量を増やすのもいいでしょう。
散歩だけでなく、浴槽にぬるま湯をはり、支えながら泳がせると効果的です。
野菜でかさ増し
ドッグフードの量を減らし、野菜でかさ増しする方法もあります。
野菜に抵抗を持つ犬もいるので、最初は少なめにし、次第に増やして慣れさせましょう。
今まで大量に食べていた犬に対し、急に量を減らすのはストレスがたまったり、飼い主の言うことを聞かなくなったりする可能性があります。
徐々に減らしていくことをおすすめします。
犬が量に慣れない場合は、動物病院でメニューを作ってもらうことも可能です。
食欲の抑制方法
次に、犬の食欲を抑える方法について紹介していきます。
おねだりに応じないようにする
犬のおねだりを無視するのは辛いかもしれません。
しかし、必要なエネルギーの調整をしているレプチンというホルモンの働きが、エネルギーの過剰摂取によって妨げられてしまうことがあります。
おねだりに応じでいることで、犬の空腹につながっている可能性があります。
食事の時間を管理する
食事の時間を区別できていないと、おねだりをし続けてしまうかもしれません。
食事が終わったらフードボウルを片付けて、ボウルがない時は食事の時間ではないということを学ばせていきましょう。
食事を分けて与える
食事を何回かに分けて与えることで満足感を得られるかもしれません。
この場合に注意しなければならないのが、一日の食事量のまま回数を増やすということです。
一食の量を変えずに回数だけを増やさないように注意してください。
低カロリーのおやつを与える
犬用ガムなど長く噛んでいられるおやつが効果的です。
犬の満腹中枢は人間と比べて退化していますが、機能していることには変わりありません。
長く噛んでいればいるほど効果がありますし、低カロリーかつ長持ちするので肥満対策にもなります。
食事以外のことに気をそらす
ただお腹がすいているから食欲が止まらないのではなく、ストレスなどが原因でおねだりをしてくる可能性があります。
その場合、遊んであげることで満足してくれる場合があります。
子犬の食欲を抑えるしつけ
子犬は生後2ヶ月を過ぎると急激に食欲がわいてきます。
これは成長期なので問題ありませんが、何もせずただ餌を与え続けると太りすぎてしまったり、それが癖となり後々苦労したりすることになります。
しつけをする
食べる前に「おすわり」、「待て」、「よし」を覚えさせると、ある程度は抑えることが可能です。
待つことを知らない犬は、餌を出すと同時に急いで食べようとします。
しかし、飼い主の許可がないと食べられないと覚えさせることで、食べることに対する欲を抑制できます。
これを覚えるとだんだんと食べるペースもゆっくりになってきますが、限度があります。
ある程度は仕方がないと割り切り、がっつく姿を微笑ましく見ていましょう。
しつけの甲斐もあり、半年もすれば落ち着いて食べるようになります。
しつけを怠ると、犬種によっては活発で暴れん坊や幼年期のまま成犬になり、手が負えなくなる場合もあります。
注意点
食欲ありすぎ!と思っても、無理やり減らすことはやめましょう。
特に2ヶ月~5ヶ月は急激に成長する期間です。
この大事な期間中に栄養が足りないと、骨がもろくなったり犬本来の運動能力を発揮できなくなる可能性が高くなってしまいます。
食欲がありすぎて心配な方は、便や尿の状態が正常か確認し、餌を増やしたり減らしたりしましょう。
▼子犬の食事の与え方についての記事はこちら
食欲旺盛な犬が痩せる理由
食欲があるのに痩せてきた場合、いくつかの原因が考えられます。
どのようなことが原因で痩せているのかを解説します。
老化
老化で新陳代謝が落ちてくると、脂肪を燃焼する機会が減るため太りやすくなります。
しかし、人間でいう後期高齢者になると消化器官も衰えてくるため、食べたものをうまく消化できません。
当然栄養もうまく取り込めなくなります。
そのため食べても食べても体重減少の一途をたどるのです。
糖尿病
糖尿病になると、ブドウ糖を吸収するインスリンが働かなくなり、栄養を取り込めなくなります。
ブドウ糖は細胞を活性化させますが、それができないため細胞が飢餓になり食欲を増大させるという仕組みです。
糖尿病は初期だとほぼ症状が出ていません。
定期的な検診で発見することが可能です。
ガン
ガン細胞が栄養を吸収してしまうため、糖尿病と同じく細胞に栄養がいきわたらず、食べても食べても痩せていってしまいます。
ガンが進行してくるにつれて、食欲も衰えていきます。
そのため痩せるスピードが急激に早くなり、免疫力も急激に低下して合併症を引き起こしてしまいます。
ガンは早期発見が大事です。
糖尿病同様に、定期的な検診をうけることをおすすめします。
食べても太らないと感じたら、何週間も様子を見るのではなくすぐに動物病院で精密検査を受けましょう。