犬の目の病気はどう対処したらいい?病気の症状・対処方法を紹介!
犬の目が赤い
愛犬の目が赤くなっていたり、涙を浮かべていたら心配になりますよね。
ここでは、犬の目が赤いときに想定される病気について紹介します。
目が赤くなる原因
『目が赤い』理由には、大きく分けて3種類のパターンがあると言われています。
黒目が赤いとき
目の中で出血が起きると、黒目の中が赤くなります。
その原因として、逆さまつげや鋭利なものが刺さったなど、外傷によるものが多くあります。
しかし、下記のような病気によって、出血していることもあるため注意しましょう。
- 網膜剥離
- ぶどう膜炎
- 眼内腫瘍 など
『網膜剥離』は、網膜が剥がれる病気のため、視覚への影響が考えられます。
光の量を調節する虹彩などに炎症が起きる『ぶどう膜炎』や、目の中に腫瘍ができる『眼内腫瘍』なども、失明に繋がる恐れがあるため、早期発見が大切です。
白目が赤いとき
白目が赤くなっているときは、何かにぶつかって血管が腫れているのかもしれません。
また、考えられる病気として、下記のようなものが挙げられます。
- 緑内障
- 白内障
- 結膜炎
- 水晶体脱臼 など
白目の充血では、ウイルスやほこりなどによって引き起こされる『結膜炎』などのトラブルも多く聞かれます。
眼圧が高くなる『緑内障』や『白内障』、目のレンズが定位置から外れる『水晶体脱臼』なども、失明の恐れがあるため、早めに受診をしましょう。
赤いものが飛び出ているとき
1歳以下の子犬では、涙をつくりだす『瞬膜腺(赤い膜)』が、外に飛び出してしまうケースがあります。
米粒ほどの大きさに腫れることが多く、さくらんぼのように見えることから『チェリーアイ』とも呼ばれています。
点眼や手術を行い、エリザベスカラーで腫れている部分を引っ掻かないようにしてあげてるのが一般的な治療法となります。
エリザベスカラー・・・手術やケガなどによる傷口を、犬が舐めて悪化することを防止するため、首回りに巻いて使用する円錐台形状の保護器具になります。
目を触らせないように
目の病気にかかってしまったとき、犬はかゆみや痛みから患部を触ろうとします。
出来るだけ触らせないようにエリザベスカラーを付ける、タオルで包むなどして、なるべく早く受診しましょう。
▼エリザベスカラーについての記事はこちら!
犬の目が白い
「目が白い気がする…」と、愛犬の目に違和感を感じたことはありませんか?
このような症状が見られたとき、考えられる原因について紹介します。
目が白くなる原因
犬の目が白くなると言っても、『表面にある透明の膜が白くなるとき』と、『目玉の水晶体が白くなるとき』の2パターンがあります。
それぞれ分けてみていきましょう。
表面にある透明の膜が白くなる
眼球の角膜が傷ついてしまうと、表面が白い膜で覆われた状態になります。
単純に「草むらなどで傷がついた」など、傷も浅い場合は、数日で元に戻ります。
しかし、なかなか治らず、炎症が長引いているときは病気かもしれません。
また、涙が出にくくなる『乾性角結膜炎(ドライアイ)』は、悪化すると白濁色が抜けなくなったり、眼痛、失明に繋がる恐れもあるため、早めの検査が大切です。
目玉の水晶体が白くなる
6歳以上のシニア犬に良く見られる症状として、『核硬化症(かくこうかしょう)』があります。
加齢が進むにつれ青みががった目になることは自然なことで、これによって特段視力が落ちるわけでもないため、治療の必要はありません。
しかし、目が不均一に白濁する『白内障』と似ているため、不安なときはかかりつけ医に相談しましょう。
定期検診が大切
どんな病気も、早期発見が大切になります。
日頃から、定期的に健診を受けたり、違和感や、目を気にしているような行動があれば、早めに病院へ連れて行きましょう。
犬の目やにが多い
犬の目やにが多くなるときには、どのような原因が考えられるのでしょうか。
単純に、ゴミが入ったようなときは心配ありませんが、目やにが大量であったり、色がついている場合は気を付けないといけません。
一時的な目やに
埃や塵が目に入って、一時的に目やにが出ることはあります。
また、老犬になると涙の量が減り、目やにがたまりやすくなることがあります。
少しの量で、すぐに治まるようであれば、特に気にする問題ではないため、様子を見てあげましょう。
量が多い&膿のような目やに
目やにの量が多く、黄色や緑色のような目やにのときは注意しましょう。
角膜炎・角膜潰瘍
『角膜炎』や、それが進行した『角膜潰瘍(かくまくかいよう)』などの疑いがあります。
これらは、細菌やウイルスが原因で発症すると言われています。
初期の段階では、抗生剤の目薬を点眼する治療で改善されますが、悪化すると手術が必要になるため、早期発見・早期治療が必要です。
流涙症
流涙症には、涙の通り道である管が詰まってしまう『鼻涙管閉塞(びるいかんへいそく)』や、涙やけを起こしてしまう『眼瞼内反症(がんけんないはんしょう)』などがあります。
これらは、シーズーやチワワ、パグなどの短頭犬に多い目のトラブルと言われています。
毛の変色を防ぐためにも、涙や目やにを拭くなど、こまめにケアをしてあげましょう。
自宅で出来る目やにケア
目やにが出ているときは、次のポイントに気を付けてケアしてあげましょう。
- ガーゼやコットンをぬるま湯で濡らして、力を入れずに拭き取る。
- 乾燥して固まっている時は、温タオルを当て、ふやかして柔らかくする。
無理に取ると、目を傷つけてしまうことがあるので、優しく取るように心がけましょう。
老犬の目の病気
犬も人と一緒で、年齢を重ねることでの体調の変化や、視力の低下などは避けて通れません。
ここでは老化による自然現象や、老犬がかかりやすい目の病気を紹介していきます。
目のトラブル
加齢とともに、下記のようなトラブルが増えます。
- 核硬化症
- 白内障
- 緑内障
- ぶどう膜炎
- 角膜炎 など
老化による免疫力の低下によって、若いときはかかることのなかったトラブルも増えてきます。
治療によって進捗を遅らせることも出来るため、定期的に健診を受けましょう。
家で出来る対処法
加齢とともに視力が落ちていくのは抗えないため、怪我などに繋がらない環境を整えることが大切です。
- マットを敷くなど、滑りにくい床材にする
- 室内の角が出ている場所に、クッション材を貼る など
段差にはスロープを付けたり、室内の家具などでぶつかりやすいものは出来るだけ撤去しましょう。
日々の体調チェックが大切
犬は自分から不調を伝えることができないため、シニア犬との生活では、「犬の目がおかしい」「いつもと違うな」と、飼い主さんが気づいてあげる必要があります。
表情や行動を観察したり、コミュニケーションを取りながら、日々体調チェックをしてあげましょう。
目の病気を予防するには
出来ることなら、目のトラブルを予防してあげたいですよね。
ここで紹介することは、どれも自宅で簡単に実践出来るものなので、シニア期を迎える前から意識していきましょう。
食べ物&水分量が大切
眼病予防だけではなく、健康管理に大切ことは毎日の食事です。
特に目の異常に繋がりやすいのは、肝臓や腎臓のトラブルです。
その理由は、老廃物や毒素の排出が滞ると、目やにや涙となって現れるためだと言われています。
内臓に負担のない食事
脂質の多い食品や添加物が入った食事を摂っていると、内臓に負担がかかり不調が出やすくなります。
そのため、免疫力アップや、紫外線などからも守ってくれる緑黄色野菜などがおススメです。
ペットフードの成分表を確認して、必要に応じて切り替えを検討しましょう。
ビタミンやミネラルを意識する
日々の食事から添加物などの悪いものは排除しつつ、ビタミンやミネラルのような抗酸化栄養素を意識して取り入れて、トラブル予防をしていきましょう。
>ペットフードには、必要量のビタミンが含まれていますが、サプリなどで補助することも一つの手です。
▼犬に必要な栄養素についての記事はこちら
水分を摂る
水分の摂取量が落ちると、血流が悪化してしまいます。
これにより緑内障や、他の病気のリスクも高まります。
また、年齢を重ねると、立ち上がることが億劫になり、水分の摂取量が落ちてしまうことがあります。
複数個所に水を入れた皿を置くなど、飲む量を確保できるように促してあげることが大切です。