【犬健康診断のススメ】ストレスなく受ける方法!検査内容&費用とは
健康診断は何歳から受けるべき?
予防接種などで動物病院へ行った際に、『犬の健康診断』のポスターを見かけたことがある方も多いのではないでしょうか?
犬の健康診断と聞くと、「過保護では?」と思うかもしれませんが、実は元気に長生きしてもらうためにはとても大切なことです。
健康診断を受けた方が良い理由
ここでは、健康診断を検討した方が良い理由をご紹介します。
人より老化が早い
「うちの子はまだ若い」と思ってしまいがちですが、1歳になった時点で人間の15歳程度になります。
そこから毎年、小型犬だと4歳ずつ、大型犬だと7歳ずつ年を取っていきます。
そのため、5歳の犬を人の年齢で考えると『人間ドックの始まる30代』に突入です。
元気でピンピンしているとしても、着々と年齢を重ねているため、健康管理には気を付けてあげましょう。
病気の進行が早い
犬は言葉で不調を伝えてくれるわけではないので、飼い主さんがいくら気を付けていても、どうしても病気に気づきにくい面があります。
また、目に見えて症状が出てきたころには既に手遅れという病気も多くあるため、注意が必要です。
愛犬と元気に長く暮らすためにも、目に見えない体の中まで定期的にチェックして、病気を早期発見することを心掛けましょう。
何歳から健康診断を受けるべき?
動物病院では、犬が1歳を迎えたら健康診断を受けた方が良いと推奨されています。
満1歳というとまだまだあどけなさがあって若い気がしますが、人間でいうとおよそ15歳です。
生まれ持った病気や異常などを把握するためにも、1歳のお誕生日を目途に、一度検診を受けるようにしましょう。
この投稿をInstagramで見る
(写真のワンちゃん・・・mao.k.ayuさんの真央くん)
健康診断を受ける頻度は?
初回の健康診断を受けてから、次の健康診断までどれくらいの頻度で通えば良いのでしょうか。
ここでは、推奨されている頻度を年齢別にご紹介します。
1歳~7歳の成犬期
犬が満1歳を迎えたら、『年に1度』のペースで受けるようにしましょう。
病気は未然に防いだり、早期対応することが一番です。
お誕生日に合わせたり、春の『フィラリア予防』の通院に合わせて、健康診断も予約することをオススメします。
フィラリア予防とは・・・フィラリア症は、蚊に刺されることで感染する寄生虫の疾患です。犬の心臓に寄生するため、悪化した場合、心不全や多臓器不全を起こし死に至ります。フィラリア症は、蚊の発生する時期に合わせてきちんと予防をすれば防げる病気です。乾いた咳が出る、息切れなどの症状が現れた際は、早めに受診しましょう。
7歳~10歳のシニア期
小型・中型犬は『7歳』、大型犬は『5歳』を過ぎたら『シニア期』に突入すると言われています。
シニア期には、『半年に1回、年2回』の健康診断を受けることが推奨されています。
7歳というと、今までと変わらず元気なことが多いですが、それでも人間でいうと40代半ばを迎えています。
少しずつ肝機能や腎機能などの疾患が出始める頃なので、早期対応のためにも半年に1度のペースで定期健診を受けましょう。
▼犬の腎臓病についての記事はこちら
11歳以上の高シニア期
『高シニア期』を迎えると、既に何かしらの疾患が出ている可能性が高くなります。
そのため、通院と合わせつつ『年2、3回』の健康診断をすることが推奨されています。
その都度、必要な検査内容を獣医さんと相談しましょう。
時間や検査内容は?
犬の健康診断とはいったい何をするのでしょうか?
具体的な検査内容や、所要時間をご紹介していきます。
一般的な健康診断の流れ
具体的にどのような項目を取り入れるかは、犬の年齢や体調をもとに獣医さんと相談することになります。
ここでは、一般的に実施されることの多い検査項目をご紹介します。
問診
普段の様子や、最近気になっていることなどを確認します。
「突然聞かれると思いつかない!」ということもあるので、生活の中で気になることをメモしておくと良いでしょう。
触診・視診・聴診
全身を触ったり診たりすることで、しこりや異常がないかを確認します。
また聴診器を使い、心臓の音や呼吸器系のトラブルがないかもチェックします。
血液検査
血液を採取することで、肝臓や腎臓の機能、栄養状態、白血球などの異常値がないかなどを確認します。
基準値から大幅にズレた項目があれば、再度検査をしたり、精密検査に進むことになります。
尿検査
尿を採取することで、主に糖尿病や腎臓病、前立腺や尿路疾患がないかを確認します。
場合によっては、事前に自宅で取る必要があるため、予約時に確認しましょう。
便検査
便を採取することで、寄生虫の有無や、腸内細菌のバランスを確認します。
便検査がある時は、基本的に事前に採取する必要があります。
指定の容器があるのか等、予約時に確認しましょう。
レントゲン検査
レントゲンで確認できるのは、骨折などの骨トラブルだけではありません。
心臓や肺などの臓器に腫瘍がないか、また腎臓や膀胱に石が溜まっていないかなど全身を確認することができます。
超音波検査
超音波検査では、臓器の動きや血液の流れを細かく調べます。
血液検査やレントゲン検査よりも細かく体の内部を確認することができるため、他の検査で少し気になる点が見つかった際に実施されることが多いようです。
犬の健康診断の所要時間とは
健康診断に連れていく時は、「どれくらいの時間がかかるのだろう…」と心配な方もいらっしゃるかもしれません。
最低限のチェックであれば、実は30~60分程でサクッと終わり、血液や便などの検査結果を後日受け取るというケースがほとんどです。
ただし、レントゲンや超音波検査なども含む場合は、半日ほど病院に預けることもあります。
予約をする段階で、検査項目と合わせて所要時間を確認しましょう。
この投稿をInstagramで見る
(写真のワンちゃん・・・maasyama.soborogohanさんのそぼろちゃん)
保険は適応?
ペット保険に入っている方は、「健康診断でも適応されるのかな?」というのは気になる点ではないでしょうか。
保険の適応有無と、一般的な健康診断の費用をご紹介します。
ペット保険の適応は?
残念ながら、健康診断はペット保険の適応対象外になります。
なぜなら、ペット保険は『健康的な動物がケガや病気で治療をした医療費に充てられるもの』だからです。
そのため、予防策である健康診断は保険が適応されません。
病気になってからの負担
保険が適応されないからと言って、健康診断をしないという選択はオススメできません。
病気にかかってしまってからの治療となると、時間的にも費用的にも、そして精神的負担も増えてしまいます。
自費にはなりますが、大切な愛犬の健康管理のためにも、しっかりと受けに行くようにしましょう。
検査費用はいくらくらい?
検査費用については、各病院でも異なるレートを適用していたり、検査項目によっても大幅に変動するというのが正直なところです。
ただし、一つの基準としてご紹介できるのは以下の通りです。
検査項目 | 費用 |
一般的な検査項目 | 15,000円前後 |
MRIやCT検査なども含むフルコース | 50,000円前後 |
検査項目は犬の状態や年齢などに応じて変わってくるので、かかりつけ医に相談しながら決めていくことになります。
相談をしている段階で、費用についても聞いておくと安心です。
ストレスなく受けさせるポイント
検査というと、大人でも「ちょっと気が重いな…」と思ってしまいますが、犬も同じです。
どうしても動物病院に通うのが苦手という犬も少なくありません。
ここでは、愛犬が健康診断をスムーズに受けるためのコツをご紹介します。
定期的に立ち寄る
動物病院が本当に苦手な犬は、病院方面に立ち寄ることも嫌がることがあります。
そうならないように、お散歩の途中などに何気なく立ち寄る場所にしましょう。
用事がなくても通っていれば、コンビニや公園のように『いつもの場所』と感じてもらえます。
飼い主がソワソワしない
病院に行くことを飼い主の方が緊張したり、「頑張ろうね!」と声をかけることは逆効果です。
飼い主のソワソワ感が伝わって、犬の方も委縮してしまします。
ドッグランへ行く時のような明るい気持ちで、何事もないかのように行くことが、犬のストレス解消法にも繋がります。
おやつを持っていく
病院に対して良いイメージを持ってもらうために、おやつを持っていくのも一つの手です。
お願いしてスタッフの方から渡してもらうと、より良い印象に繋がります。
ただし、検査内容によっては事前の飲食がNGの場合があるので、しっかり確認を取ってからにしましょう。