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猫のスプレー行為とは?発情期の猫の特徴や、スプレー行為対策!

猫のスプレー行為とは?発情期の猫の特徴や、スプレー行為対策!

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発情期になった猫の特徴

発情期になった猫の特徴

猫は『季節繁殖動物』と呼ばれる、季節によって発情期を迎える動物です。

明確に『発情期』があるのはメス猫だけで、年に2〜3回、春と夏に発情期を迎えます。

そして発情期にあるメス猫の鳴き声やフェロモンが、オス猫を発情させます。

では、発情期を迎えた猫には、どんな特徴が見られるのでしょうか。

発情前期の猫の特徴

発情前期の猫は、いつもより活発になったりオシッコの回数が増えたりします。

また、やたら顔や頭を床などに擦り付けたり、甘えるような声で鳴いたりと落ち着かない様子を見せます。

この状態は、1〜5日程度続くと考えられます。

発情中期の猫の特徴

メスの発情期(中期)の長さは4~10日ほど続きます。

お尻を高く持ち上げる姿勢をとったり、オスを呼ぶ大きな鳴き声を出したりします。

また、マーキング行動であるスプレー状のオシッコをする姿も見られるでしょう。

オスが寄ってきても嫌がらず、尻尾を大きく片側に逸らしてオスを受け入れようとします。

発情後期の猫の特徴

発情中期の一週間が過ぎる、または交尾後50時間ほどが経過すると、メスは発情後期に入ります。

この時期には興奮状態を脱し、落ち着いた様子が見られるようになります。

期間としては1〜3日ほどで終わります。

発情休止期

次の発情期までの休止期間になります。

この時期には発情期特有の行動は見られず、オス猫に対しても興味を示しません。

発情期に交尾や妊娠をしなかった猫は、5~16日ほど経過した後、再び発情期を迎えることになります。

様子が違うのは発情期かもしれない

上記のように発情期の猫の特徴は、時期によって変化が見られるということです。

「普段と様子が違う」「何かおかしい!」という時は、発情期にあるということも考えられます。

まずは慌てることなく様子を観察してみましょう。

それでも何かおかしいときや心配なときは、あまり悩まず獣医さんに相談することをおすすめします。

猫のマーキングとは?

猫のマーキングとは?

猫の習性として、『マーキング』というものがあります。

マーキングとは、自分の縄張りを周りにアピールするために自分のニオイを縄張りにつけて回る行動のことで、その内容は猫によって様々です。

猫のマーキング行動には、どんな行動があるのでしょうか。

擦り付け

猫のマーキングの一つとして、『擦り付け』が挙げられます。

擦り付けとは、猫が家具や人の足などに体をすりすりと擦り付け、自分のニオイをつけるための行動のことです。

擦り付けによって猫がつけているのは、猫のあごやほほのあたりから出る分泌物で、人にはそのニオイがわかりません。

擦り付けをするもの

擦り付けは、猫が自分の縄張りだと認識している場所やものに対して行います。

後からやってきた猫に飼い主さんの愛情を奪われたと感じると、人にも自分のニオイをつけようとすることもあります。

家の中で猫の多頭飼いをしている場合などは、猫によって大まかにエリアを分けてあげたりすると、そのエリアは「自分だけのエリア」と認識した猫が安心して擦り付けをすることがあるようです。

爪とぎ

猫によって行われるマーキングとして、『爪とぎ』もあげられます。

猫が興奮状態にある時や、元気が有り余っている時などによくみられる行動です。

室内の柱や家具の足元、絨毯や布団などに爪をたてバリバリと爪を研ぐ姿は困りものですが、よくみられる光景ですよね。

ニオイをつけている

爪とぎをしている時は、肉球から分泌される自分のニオイを柱や家具につけることで、自分の存在を周りにアピールしているのです。

これもまた、人にはわからないニオイなので、「臭くて困る!」などということはありません。

被害を抑えるには

ニオイはしないとはいえ、家具や布団がボロボロになっては困りますよね。

家の中がボロボロになる前に、何か爪とぎ用のアイテムを準備してあげましょう。

爪とぎ用の玩具や段ボールなど、爪を研いでも困らないものを用意してあげることで被害を小さくすることが出来ます。

スプレー行為

猫にみられるマーキングとして、もう一つ挙げられるのがスプレーのようにオシッコを撒く行為です。

この行為は『スプレー行為』と呼ばれ、発情期のメスに反応したオス猫がよく行います。

強いニオイを発する

猫のオシッコはニオイが強烈なため、このスプレー行為に多くの飼い主さんが頭を悩ませることとなっています。

スプレー行為がなぜ行われるのか、どうしたらスプレー行為を防ぐことができるのかについては、次章で詳しく紹介します。

マーキングは発情期が原因?

発情の時期にある猫がマーキング行為を始めることもありますが、去勢後の猫もマーキングを行うことがあります。

そのため、一概に発情期が原因でマーキングがされるわけではありません。

スプレー行為とは?

スプレー行為とは?

上記で紹介した猫のマーキングの方法の一つである、スプレー行為について説明します。

猫のスプレー行為とは?

前述しましたが、スプレー行為とは猫によく見られるマーキング行為の一種です。

道端の塀や室内の家具など床に対して垂直なものに、しっぽとお尻を高く持ち上げてオシッコをかけます。

猫のオシッコは他の動物と比べてもニオイが強烈なため、飼い主さんの中にはスプレー行為が収まらなくて困っているという人も多くいるでしょう。

猫がスプレー行為を行う理由

スプレー行為はただの排泄行為ではなく、自分の縄張りを示すことを目的とした「マーキング行動」であり、発情が原因で起こることがあります。

しかし、ペットとして飼っている猫のスプレー行為は、発情以外の理由で行われていることもあり、原因としては下記のようなことが考えられます。

縄張り意識が刺激された

住み慣れた場所から引っ越したり、新しく別の猫や犬を飼い始めると、猫の縄張り意識を刺激してしまうことになります。

このように自分の縄張りが失われる危険を感じた猫が、急にスプレー行為を始めることがあるのです。

猫は他の動物と比べて家に懐くと言われるように、環境が変わると不安を感じやすくなる傾向にあります。

そのため、縄張りをアピールして安心しようとするのです。

心理的なストレスがかかった

猫に心理的なストレスがかかると、スプレー行為が始まることがあります。

今まで毎日家にいた飼い主さんが急に家を開けたり、家族に赤ちゃんが生まれて飼い主さんの愛情が自分以外のものに向いたりすると、猫は不安を感じます。

このような時に、自分のニオイをばら撒いて落ち着こうとするのです。

他の動物からの刺激を受けた

家の中の環境が変わらなくても、すぐお隣に別の猫が引っ越してきたことなどをきっかけとして、自分の家を他の動物から守るためにスプレー行為が始まることもあります。

猫はデリケート

人が思うよりも、猫はデリケートな動物です。

飼い主さんにはわからないような意外なところでストレスを抱えていて、それが問題行為の原因となっていることがあります。

「今までこんなことはなかったのに、急にスプレー行為が始まった!」という場合は焦らずに、まずは原因となりそうなことがなかったかを考えてみましょう。

スプレー行為をやめさせるには

スプレー行為をやめさせるには

スプレー行為が様々な理由で始まることがわかりましたが、猫のオシッコのニオイは本当に強烈です。

どんな原因でも、繰り返されてはたまりませんよね。

次に、スプレー行為やマーキングを防止するにはどうしたら良いのかについて紹介します。

去勢・避妊手術を行う

発情が原因でスプレー行為をしているときは、去勢・避妊することで収まることがあります。

若いうちに行うこと

発情による悪癖を抑えるためには若いうちに去勢・避妊することが大切です。

既にスプレーすることが習慣化している場合、去勢・避妊してもスプレー行為が改善されないことがあります。

去勢・避妊するかどうかは早めに決め、手術をする場合はなるべく若いうちに手術してあげましょう。

去勢・避妊手術は生後6ヶ月ほどで行うことが可能になります。

▼猫の避妊・去勢手術についての記事はこちら!

安心できる場所を与える

スプレー行為が、縄張りへの不安や心理的な不安からきているときは、安心できる場所を与えてあげることでスプレー行為が解消されることがあります。

部屋を用意してあげる

多頭飼いしている場合、同居猫と縄張り争いを繰り広げた結果、マーキングやスプレーを行うことがあります。

大まかに「この猫はこの部屋」というように部屋を用意してあげたり、一定の時間だけは一匹にしてあげる時間を用意してあげましょう。

自分だけのスペースを与えて安心させることで猫のストレスが解消され、問題行動の抑制に期待できます。

トイレを清潔に保つ

猫を飼っている人なら、愛猫が自分の体を舐めて綺麗にしているところをみたことがあるかと思います。

猫は、本来とても綺麗好きな動物です。

トイレが常に不潔だったり、行きにくい場所にトイレが設置されていたりすると不満を感じ、トイレで排尿できなくなることがあります。

トイレは常に綺麗に保ち、猫が快適にトイレを使えるようにしてあげましょう。

不安を解消するアイテム

下記のように、猫のストレス解消や不安感の解消のためのアイテムもあるので試してみるのも良いかもしれません。

フードやサプリメント

精神安定の効果があるフードやサプリメントを利用してみることもおすすめです。

どうやってもスプレー行為が収まらない時は、獣医さんに相談のもとフードやサプリメントで猫の心の安定を保つことを試みてみましょう。

フェロモン剤

フェロモン剤などを家の中に撒いてあげることで猫が落ち着き、スプレー行為を含むマーキング行動が緩和されることもあります。

オムツをはかせる

猫のスプレー行為は複合的で様々な状況が原因となっていることがあるので、上記にあげたような方法で解消されたり、もしくは頻度が少なくなることが期待できます。

しかし、スプレー行為が癖になっている場合など、何をやっても改善がみられない場合はオムツをはかせることも選択肢に入れてみましょう。

オムツを使用するメリットとして、下記のようなことが挙げられます。

ニオイを防げる・衛生的

猫は繰り返しの習慣を持っているので、何度も同じところにスプレーする場合は今後も繰り返す可能性が高いです。

スプレー行為を繰り返されるとニオイは酷いですし、衛生面でもスプレー行為を放置するのはあまり良くないです。

このようなときに、オムツを使用することで家の中を清潔に保つことができます。

高齢になったときに嫌がらない

猫も歳をとると、無意識に排尿してしまうことがあります。

オムツに慣れている猫は、高齢になった時にも嫌がらずにオムツを使えるので若いうちからオムツに慣れさせておいて損はありません。

猫のニオイの消臭方法

猫のニオイの消臭方法

最後に、猫がスプレー行為に至ってしまったときにおすすめのニオイ対策について紹介します。

猫のオシッコのニオイは、長年猫を飼育していても慣れることがないくらい強烈ですよね。

あのニオイが家の中についてしまった場合、どうすれば消えるのでしょうか。

ニオイを取る手順

猫のオシッコのニオイを取るには、下記のような手順で消臭するのがおすすめです。

  1. オシッコを拭き取る
  2. 消臭スプレーをかける
  3. 熱湯を少しかける

オシッコを拭き取る

猫がオシッコしたところを発見したら、まずは『中性洗剤』か『アルコール』を含ませた布やキッチンペーパーなどで、オシッコを綺麗に拭き取りましょう。

消臭スプレーをかける

次に、『ペット用の消臭スプレー』をオシッコがかかったところにスプレーしましょう。

床や壁などのようにオシッコが染み込みにくい箇所であれば、ペット用消臭スプレーで大抵のニオイは消えます。

熱湯をかける

ソファーや絨毯など、染み込みやすいところにオシッコされてしまった場合は、消臭スプレーをしても中まで染み込んだニオイが消えないことがあります。

ニオイが取れないとおもったら、熱湯を少々かけ、温度が少し下がったところで拭き取りましょう。

ニオイの元の成分は、熱湯で大方分解させることができます。

猫がうんちをしたときは

猫のオシッコ対策について紹介してきましたが、猫がうんちをしてしまった場合はオシッコ対策と同じ方法でいいのでしょうか?

猫に限らず、うんちには様々な雑菌が含まれていて非常に汚いため、『うんち対策に使える』と記載のあるペット用のスプレーを利用することがおすすめです。

うんち対策のスプレーには、ニオイの元だけではなく雑菌を安全に消毒してくれる成分が入っており、猫や人が後から触っても安心です。

▼様々な猫のニオイ対策についての記事はこちら!