エリザベスカラーは犬とってストレス?嫌がるときの対処法を紹介!
エリザベスカラーはいつまでつける?
まずは、飼い犬がエリザベスカラーをつける状況となった場合に、どのくらいの期間着用すれば良いのか確認しておきましょう。
エリザベスカラーはどんなときにつける?
エリザベスカラーとは、犬の首に装着するメガホンのような形状の保護器具です。
手術後の犬が傷口を舐めたり、掻いたりするのを防ぐために使用します。
傷口に刺激を与えると、細菌が入って炎症を起こしたり、傷の症状が悪化することがあります。
また、皮膚病などの治療に使用している塗り薬を舐めるなど、怪我をしている部分に触れるのを防ぐためにも効果的です。
どのくらいの期間つけるの?
去勢や避妊などの手術を受けた場合、抜糸が手術後1~2週間程度で行われるため、それまでは着用する必要があります。
ただし、傷口の回復度合いには個体差があるため、回復具合を確認してから外してください。
また怪我や皮膚病は、症状にもよるのでお医者さんの指示に従って着用期間を守るようにしましょう。
▼犬の避妊手術についての記事はこちら
▼犬の皮膚病についての記事はこちら
寝るときや留守番中は外していい?
エリザベスカラーは、基本的に24時間着用する必要があります。
理由としては、目を離したすきに傷口を舐めてしまい、症状が悪化して治癒が遅れてしまう可能性があるためです。
また、着けたり外したりを繰り返すのは犬にとって大きなストレスになることも。
極端に嫌がる犬の場合、飼い主さんも装着時に苦労します。
結果的にお互いの負担になってしまうため、寝ているときやお留守番の際も含めて24時間着用させるようにしましょう。
エリザベスカラーはストレス?
犬にとって、エリザベスカラーのストレスにはどのような理由が考えられるのでしょうか。
理由① 食事がうまくできない
エリザベスカラーが床や食器にぶつかってしまい、口元が食事に届かず上手に飲食できないということがあります。
空腹時に、目の前にあるご飯が食べにくいということもストレスの一因となってしまいます。
理由② 周囲のものにぶつかる
エリザベスカラーをつけていると、カラーが周囲のものにぶつかってしまい普段通りの行動がしづらくなります。
また、物との距離感がうまくつかめず、移動する際に壁やドアなどに引っ掛かってしまうことも……。
カラーで視界が狭まり、家具などにぶつかって思わぬ事故につながらないように、愛犬の行動範囲を確認しておきましょう。
理由③ 情報を収集しづらい
エリザベスカラーをつけることによって、犬にとって必要な情報を収集しづらくなってしまいます。
- 視界が狭まり周りがしっかり見えない
- 音が反響して聞き取りにくく、急な音にびっくりする
- においが嗅ぎにくい など
これらの状況が、愛犬にとってストレスの要因となるでしょう。
エリザベスカラーを嫌がるとき
犬がエリザベスカラーを嫌がるとき、どうすれば良いのでしょうか。
その対処法をご紹介します。
対処法① 形や素材を変えてみる
エリザベスカラーの形や素材が気に入らずに、つけるのを嫌がることがあります。
- 視界の狭さがストレス・・・透明なプラスチック製や、ドーナツ型のエリザベスカラー
- 硬さがストレス・・・布製のエリザベスカラー
このように、愛犬のストレスをなるべく取り除けるものを選んでみてください。
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(写真のワンちゃん・・・grandchennyさんのワンちゃん)
対処法② 皮膚保護服を着せる
エリザベスカラーを着用する際に暴れてしまうなど、どうしてもつけるのを嫌がることがあります。
そういったときは、エリザベスカラーの代わりに皮膚保護服を着せるのもひとつの手です。
皮膚保護服とは犬の全身を覆うもので、傷口を舐めたり掻いたりすることを防ぎます。
エリザベスカラーとは異なり、情報収集がしにくい、周囲のものとぶつかるなどといったことは起こりません。
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(写真のワンちゃん・・・riml_gramさんのリムルちゃん)
対処法③ エリザベスカラーに慣れさせる
暴れたり、嫌がったりする姿を見るとかわいそうな気もしますが、2~3日経てば案外慣れてくるものです。
エリザベスカラーを着け始めてから数日間は様子を見てみましょう。
エリザベスカラーを手作りするには
エリザベスカラーは手作りすることもできます。
手作りのメリットと作り方をご紹介します。
エリザベスカラーを手作りするメリット
エリザベスカラーを手作りするメリットとして、下記のことが挙げられます。
- 着古した服や布、家にあるタオルで作れる
- 愛犬に合わせたサイズのものを作れる
- 簡単に作れるため、急な怪我に対応できる など
誰でも手軽に低予算で作ることができるので、ぜひ挑戦してみてください。
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(写真のワンちゃん・・・yrk414さんの琥珀ちゃん)
エリザベスカラーを手作りする方法
タオル(布)で作る方法を説明します。
準備するもの
- 柔らかいタオル(布)
- 縫い糸
- マジックテープやボタン
作り方
- タオル(布)を犬の首の幅に合わせて切る、もしくは折ります。
※折る場合は、着用中に広がらないためにも縫い合わせてください。 - タオル(布)の端と端にマジックテープやスナップボタンなどを縫い付ければ、手作りエリザベスカラーの完成です。
首を締め付けないように、調整しながら作りましょう。
緩過ぎると動いたときに外れてしまうことがあるので、愛犬の首まわりにぴったりするように長さを調節してください。
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(写真のワンちゃん・・・ku_ma0920さんのくまちゃん)
その他のアイデアとは
ストッキング
ストッキングの中にタオルを入れて犬の首に巻き、端を結ぶだけで簡易エリザベスカラーが作れます。
こちらも犬の首を締め付けないように、端を結ぶときに十分気を付けましょう。
シャンプーハット
シャンプーハットは100均でも手に入れることができます。
シャンプーハットに切り込みを入れ、愛犬の首まわりに合わせるだけで簡単に作ることができます。
カップラーメンの容器
愛犬の頭のサイズに合ったカップラーメンの底に穴を開け、被ってもらいましょう。
切り込みを入れて幅や高さを調節することで手軽に作ることができます。
犬用エリザベスカラーの選び方
愛犬用のエリザベスカラーは、どのように選べば良いのでしょうか。
素材や形状で選ぶ
エリザベスカラーには、さまざまな素材や形状があります。
その特徴やメリットを紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
プラスチック製のベル型
プラスチック製のベル型には、次のようなメリットがあります。
- 耐久性が高い
- 汚れてもサッと拭くことができる
- 口先や足が患部に届きにくい など
しかし、情報収集や食事がしづらい、ものによっては犬がボタンの着脱音を嫌がるなどのデメリットもあります。
布製のドーナツ型
ドーナツ型エリザベスカラーのメリットは次の通りです。
- 着け心地が良い
- 視界が狭くならない
- かわいいデザインがある など
クッション性があり柔らかく視界も狭まらないため、プラスチック製のベル型を嫌がる犬におすすめです。
着け心地が良いため、寝るときの負担も軽減されます。
しかし、プラスチック製のベル型に比べると、口元や足が患部に届きやすいといったデメリットがあります。
傷の回復度合いで選ぶ
手術後や怪我の直後には、プラスチック製のベル型エリザベスカラーが推奨されています。
その理由としては、傷や怪我の部分に口元や足が届きにくいためです。
傷や患部が良くなってきたら、布製のドーナツ型のものに切り替えても良いでしょう。
前述したように、素材が柔らかく食事や移動などの妨げにならないため、犬のストレスも軽減されます。
犬の体のサイズに合わせて選ぶ
エリザベスカラーを選ぶ際には、まず犬の首まわりを測り、なるべくぴったりしたサイズを選びましょう。
犬の首まわりに合っていないものを使用すると、カラーが動いたり外れてしまうことがあります。
また、マズル(鼻口部)や足の長い犬は、幅が狭いエリザベスカラーを着用すると口元や足が傷に届いてしまう可能性があります。
愛犬の体の特徴に合わせて、エリザベスカラーを上手に活用しましょう。