犬は寒さに強い?犬が過ごせる気温や寒さ対策について紹介!
犬は何度まで過ごせる?
日差しの厳しい夏や寒さの厳しい冬に、犬はどのように感じているのでしょうか?
ここでは犬にとっての適切な気温を解説します。
犬が寒いと感じる気温
犬は基本的に寒さに強い生き物ですが、10度以下になると寒いと感じるようになります。
育った環境によって左右される
犬が寒いと感じる温度は、犬が育ってきた環境によって左右されます。
例えば、室内犬は安定した温度の中で過ごすため、外で飼っている犬と比べて寒さに弱くなる傾向にあります。
加齢により温度変化を感じにくくなる
犬は加齢によって温度変化を感じにくくなる傾向にあります。
また、筋肉量が落ちて寒さに敏感になるので注意が必要です。
犬が暑いと感じる気温
人と比較すると、犬の体感温度は+10度と言われています。
犬種や年齢によっても適温に違いはありますが、過ごしやすい温度は15度~25度くらいです。
よって、25度以上になると、犬は暑いと感じ始めます。
暑いと感じたとき、犬は舌を出して呼吸する『パンティング呼吸』を行い、体温調節しようとします。
夏場に愛犬も飼い主さんも快適に過ごすためには、クーラーの設定温度は25〜28度を目安にして、愛犬には冷却グッズを使用してあげましょう。
▼犬の舌が出る理由についての記事はこちら!
犬が寒さに強い理由
犬の被毛は『シングルコート』か『ダブルコート』に分かれていて、それによって耐寒性に違いがあります。
ダブルコートは短く保温性の高い被毛と、表面を覆う被毛の二層になっています。
一層目の保温性の高い被毛が、人でいうところのインナーの役割を果たし、寒さに強くなるのです。
寒さに強い犬
犬が基本的に寒さに強い生き物なのは、冒頭で述べたとおりです。
しかし、犬種によって強さには違いがあります。
ここでは寒さに強い犬種、弱い犬種と特徴を紹介します。
寒さに強い犬種
一般的に、寒い地域原産の犬種は、寒さに強い傾向があります。
代表的な寒さに強い犬種として、下記のような種類が挙げられます。
- シベリアンハスキー
- ゴールデンレトリバー
- 柴犬
- 秋田犬
- ビーグル
- シェルティ
- コーギー など
大きい犬は寒さに強い
中型犬以上の犬は、基本的に寒さに強い傾向があります。
大きな犬は体積に比べて表面積が小さいため、体温が奪われにくく、結果寒さに強くなります。
中でも極寒の地出身の『シベリアンハスキー』は、なんとマイナス50度の気温にも耐えられるほど寒さに強い犬種です。
寒さに弱い犬種
短毛の犬種や、原産地が暖かい地域の犬種は寒さに弱いとされています。
代表的な寒さに弱い犬種として、下記のような種類が挙げられます。
- トイプードル
- ポメラニアン
- パグ
- チワワ
- パピヨン
- ブルテリア など
小型犬は寒さに弱い
小型犬はダブルコート犬種であっても、体積に対して表面積が多いため、体温が奪われやすく寒さに弱いです。
そのため、小型犬はしっかりと寒さ対策をしてあげる必要があります。
犬は寒さで下痢になる?
最近では犬も室内で過ごすことが増え、自然の寒さに触れる機会が少なくなっています。
そういった背景から、季節の変わり目の気温差に対応できずに体調を崩す犬が増えています。
ここでは、寒さによる体調不良の症状について解説します。
免疫力低下により発症しやすい病気
犬は上手く体温調整ができないため、体を震わせてエネルギーを消費します。
エネルギーを消費すると免疫力が低下し、下記のように様々な病気が発症します。
ケンネルコフ
ケンネルコフは『犬カゼ』とも呼ばれ、ひどい咳が特徴の呼吸器の病気です。
人のカゼと同じく、ウイルスや細菌による感染や、それらの混合感染によって引き起こされます。
冬場は空気が乾燥し、ウイルスがまん延しやすい季節なので注意しましょう。
対策としては「ワクチンを摂取する」「多くの犬の集まる場所へ行かない」などが挙げられます。
下痢
犬が下痢になる原因として、下記のようなことが挙げられます。
- 緊張などによるストレス
- 冷え
- 寄生虫の感染 など
冬場の下痢は冷えによるものが多いでしょう。
寒さ対策をしているにも関わらず下痢を繰り返すときは、寒さ以外の原因が考えられるため、獣医さんに診てもらいましょう。
冷えの影響を受けやすい病気
犬が抱える持病の中には、冷えが原因で悪化するものがあります。
特に老犬は免疫力が落ち気味なので注意が必要です。
関節の痛み
加齢によって関節に痛みを覚える犬もいます。
この痛みは、冷えによって筋肉がこわばることにより起きることがあります。
足に痛みがあるような様子が見られたら、散歩前に関節の柔軟などのウォーミングアップをしてあげましょう。
心臓病
心臓病も寒さによって悪化する可能性があります。
犬の体が冷えると、血管が収縮して血圧が上昇します。
血圧が上昇すると心臓が普段より速く動くため、心臓に負担がかかり、症状の悪化に繋がります。
犬の寒いときのサイン
犬は何かあっても声を出して意思を伝えることができません。
しかし、寒いと感じたときは、愛犬なりにしっかりとサインを発するので、しっかりと読み取って上げる必要があります。
ここでは犬が寒いときにする行動を紹介します。
丸まって動かなくなる
犬も人と同じく、寒くなると縮こまったり、丸まったりする仕草を見せます。
そうすることによって、冷気に晒す部分を減らそうとします。
また、飼い主さんの側に寄ってきて同様の動作をし、「寒い」とアピールをすることがあります。
普段活発な愛犬の動きが鈍くなり、縮こまるような動作を見せたら寒いのかもしれません。
散歩を嫌がる
普段散歩をする時間帯にも関わらず散歩を嫌がるときは、外の寒さを察して嫌がっているかもしれません。
ケガや体調不良の可能性もある
寒がりの犬は冬場の散歩を嫌がることが多くなりがちですが、足のケガや体調不良を起こしている可能性もあります。
愛犬の様子をよく見て、元気がないときなどは獣医さんに診てもらいましょう。
体が震える
犬は耐えられないほどの寒さを感じると体をブルブルと震わせます。
これは見れば一目瞭然なので、愛犬が小刻みに震えていたら寒さ対策をしてあげましょう。
小型犬や毛が短い犬種はこのような動作を取ることがよくあります。
普段より水を飲まなくなる
普段より水を摂取しなくなったら、寒さを感じているサインかもしれません。
寒さを感じていると、喉が渇いていても水を摂取するのを避けるがことあります。
冷水ではなく、ぬるま湯にしてみるなど工夫をし、脱水症状や口内の乾燥を避けるよう努めましょう。
要求吠えを発する
要求吠えは犬にとって一番ストレートな表現方法です。
耐えられないほどの温度の変化があり、体温が低下してきたときなどに吠えることがあります。
深夜や早朝など、著しく外気温が低下するときの要求吠えは、寒さを感じているからかもしれません。
犬の寒さ対策
大切な愛犬の寒さに対するケアは、飼い主さんの重要な使命のひとつです。
ここでは、愛犬と寒い季節を乗り切るために必要なことや、寒さ対策グッズの紹介をします。
室内犬の寒さ対策
室内犬の寒さ対策として、下記のようなことが挙げられます。
エアコンで温度調整をする
エアコンは直接熱が当たるわけではないので、犬に対しても優しく、極端に温度が上昇することもありません。
愛犬に留守番をさせるときは、人が利用するより少し下げるなど、犬種に応じて適切な温度に設定しましょう。
電気ストーブなどは火災の恐れや、犬がやけどを負うこともあるので利用しないのが賢明でしょう。
ペット用の防寒具を着せる
最近ではペットに服を着せる飼い主さんも少なくありません。
特にシングルコートの犬種は寒さに弱いので、冬場は室内であっても防寒具を着せてあげると良いでしょう。
犬によっては服を着るのを嫌がることもあるので、普段から着ることに慣れさせておく必要があります。
カロリーの高いフードを与える
犬が寒い季節を乗り越えるためには、カロリーの高いフードを与えることが重要です。
寒さ対策グッズだけに頼った温め方だけでなく、寒い季節でも元気に過ごせる健康な体づくりをしましょう。
高カロリーのフードは、肥満の原因になったり消化器に負担をかけてしまうことがあるので、与えすぎに注意しましょう。
外飼いの場合
外飼いしているなら、犬小屋に段ボールを敷き、その上に毛布やマットを重ねてあげると良いでしょう。
普段外で飼っていても、外気温があまりにも低いときには、家の中に入れてあげることも視野に入れましょう。
▼犬の外飼いについての記事はこちら!