
犬のカットは自宅でできる?カットの仕方・犬をおとなしくさせる方法
犬のカットは自宅でできる?
犬の毛のカットはサロンに行くイメージがありますが、自宅でも可能です。
ここではカット前に必要なチェックポイントや道具、場所について紹介していきます。
カットが必要な理由
まず、犬の毛をカットする理由について紹介していきます。
カットが必要とされる理由は下記のようにさまざまです。
雑菌が繁殖しやすい
全身が毛で覆われている犬は雑菌が繁殖しやすいため、毛のカットが必要です。
特に肛門や尿道周辺は雑菌が繁殖しやすく、感染症の原因になります。
涙や目やにの原因になる
顔回りの毛が伸びると、目に刺さり涙や目ヤニの原因になります。
ケガをしやすくなる
肉球周辺の毛が伸びると、滑り止めの役割が減り、ケガをしやすくなります。
カット前のチェックポイント
自宅でトリミングする前に犬の健康状態をチェックします。
皮膚の状態
まずは皮膚の状態です。
下記のような異常がないかをチェックします。
- イボ
- 腫れ
- 湿疹
嫌がるなどの異常はないか
次に体や手足などに触れて、痛がったり嫌がったりしないかのチェックです。
体に異常がある場合には、自宅でのカットはやめましょう。
食後ではないか
食後にトリミングを行うと、犬が興奮して吐いてしまうことがあります。
食事を取ったら1~2時間ほど時間を空けてから行いましょう。
カットする場所
犬をカットする場所は、犬が落ち着けて掃除がしやすいところを選びましょう。
自宅の庭や屋外は落ち着けないので避けましょう。
屋内のバスルームや洗面所、玄関などでおこなうと良いでしょう。
カットに必要な道具
自宅でのカットに必要な道具は下記の3つです。
- ハサミ
- 犬用のバリカン
- ブラシ・コーム
ハサミ
1つ目はカット用のハサミです。
毛を切る用と、毛の量を少しずつ減らすスキバサミがあると便利です。
犬用のバリカン
2つ目は犬用のバリカンです。
全身用の大きなものと、部分的にカットできる小型のバリカンを用意しましょう。
ブラシ・コーム
3つ目はブラシやコームです。
カットする前によくブラッシングをして、毛のもつれが無い状態にすることが、安全でキレイな仕上がりにつながります。
耳・足・おしりの切り方
準備が整ったら実際に犬の毛をカットしていきます。
カットする順番
犬が嫌がらないようカットに慣れさせながらおこなうためには、カットする部分の順番が大切です。
下記のような順番でカットしていくと良いでしょう。
- 耳
- 足
- おしり
- 顔
- 胴体
まずは耳の毛をカットし足裏に進みます。
足裏カットが終了したらおしりまわりのカットにいき、顔まわりを整えて胴体へと進むと比較的嫌がらずにスムーズなカットが可能です。
ここでは耳のカットと足、お尻のカットのやり方について解説していきます。
耳のカット
犬の耳毛が多いと、耳の中の通気性が悪くなり蒸れて外耳炎などの原因につながるため、伸びたら切る必要があります。
耳の毛の切り方
切り方は耳自体を切らないように、手で確認しながら慎重に切っていきます。
始めはカットを嫌がるものなので、人間の眉バサミのような先の丸いハサミで切ると安心です。
また、耳の毛はフェザーリングと呼ばれる羽のような飾り毛があり、綺麗に見えるように、飾り毛カットをするとよいでしょう。
足のカット
足のカットで特に重要なのが足裏カットです。
犬の足裏には肉球があり滑り止めやクッション機能、体温調節などをする役割があります。
肉球が毛によって隠れてしまうと、これらの機能が低下してしまうので定期的なカットが必要です。
足の毛の切り方
肉球まわりのカットの仕方は、小さいバリカンで肉球を傷つけないように慎重にカットしていきます。
おしりのカット
おしりには肛門があり、その周辺は清潔にする必要があります。
おしりの毛の切り方
やり方は、ハサミもしくは小さいバリカンを用いておこないますが、どちらを使用するにしても尻尾を持ち上げて、中央にある肛門から外側に向けてカットしていきます。
このとき犬が急に動いて、尻尾や肛門を傷つけないように注意することが大切です。
毛玉などによって丸刈りにするケースもありますが、犬の皮膚は敏感ですので専門家に相談しましょう。
顔周り・胴体の切り方
ここからは、犬の顔周りと胴体のカットについて解説していきます。
顔周りのカット
顔周りの毛を切る際には、ハサミかバリカンを使用し、目や鼻など重要な部分がありますので慎重にカットしていきます。
口周りの毛を切るときも、傷つけないように慎重にカットします。
ハサミを使用する場合
ハサミを使用する場合は、顔周りの毛を十分にコームで梳き、すくい取った毛を少しずつ切っていきます。
バリカンを使用する場合
バリカンを使用する場合は、目や鼻に毛が入らないように、目や鼻から外側に向かってカットするとよいでしょう。
サロンにお願いするのが安心
顔周りは見た目に大きく影響しますので、少しでも難しいと思ったらサロンにお願いするようにしましょう。
また、トイプードルなどは目の周辺に毛が多く、目ヤニや涙によって汚れやすくなりますので、定期的にカットすると清潔を保てます。
胴体のカット
胴体で大切なのは、お腹の毛です。
お腹の毛が整っていないと散歩中に地面に当たったり、オシッコのときに汚れたりしてしまいます。
お腹の毛の切り方
お腹の毛をカットするときに使用するのは、大きめのバリカンです。
切り方は、犬を両足の間に仰向けに寝かせるか、前足を持ち上げてカットしていきます。
1人でも可能ですが2人でおこない、1人が寝かせたり前足を持ち上げたりし、もう1人がカットしていくとやりやすいです。
カット中に犬をおとなしくさせるには
多くの犬は、毛をカットするにあたって嫌がる傾向にあります。
また普段はおとなしくても、カットをするとなると怖がる犬や、凶暴犬となってしまう犬もいます。
もともと噛み癖がある犬の場合は、カットしようとすると暴れて、普段より強く嚙み付いてくるケースもあるので、特に注意が必要です。
嫌がる理由
犬がカットするときに嫌がったり暴れたりする原因は、ブラッシングやカット自体が嫌いなケースが多いです。
もともと犬は野生動物であり、特にお腹の毛や足の毛をコームなどによってブラッシングされたり、カットされたりすることはありません。
コームなどによるブラッシングや毛のカットは、人にペットとして飼われて初めて経験することです。
初めのときに嫌な思いをするとトラウマになり、その後は怖がったり暴れたりしてしまいます。
嫌がる場合の対処法
カットするときに怖がったり暴れたりするときの対処法は、カット中のスキンシップと、時間をかけてカットに慣れさせることです。
犬も人間と同じで安心すると落ち着きます。
マッサージが効果的
自律神経の働きを利用したマッサージをすると効果的です。
尻尾の付け根から首元までを逆毛を立てるようにマッサージします。
こうしたスキンシップを繰り返しながら、徐々に慣らしていくことが重要です。
少しずつ切る
普段の散歩帰りにおしりの毛を少しだけハサミで切ってみたり、軽くバリカンを見せたりします。
その際に、ご褒美を上げることも効果的です。
ハサミで切ったときやバリカンの後にはお菓子がもらえることを知ると、徐々に恐怖が消えていきます。
犬のカットの料金
トイプードルなどの毛玉ができやすい犬種のトリミング頻度は、1カ月に1度が推奨されています。
トリミングサロンを利用する
ペットを飼っている多くの人は、1カ月に1度も自宅でトリミングを行うのは大変と感じるのではないでしょうか。
また、どうしても自宅ではできないこともあるでしょう。
その場合はトリミングサロンを利用することになります。
サロンは数多く存在し、トリミング料金やメニューはそれぞれです。
カットの料金
カット料金は犬種によって異なるケースが多いです。
トイプードルなど、トリミングが難しい犬種は料金が高い傾向にあるようです。
また地域や犬の大きさによっても異なる場合があります。
大きさごとの料金の目安は下記のようになります。
大きさ | 料金 |
小型犬 | 3,000〜8,000円 |
中型犬 | 5,000~8,000円 |
大型犬 | 7,000〜10,000円以上 |
店舗によってメニューはさまざま
メニューも各店舗さまざまです。
シャンプーとカットのセットがあるところや、下記のようなカット以外のメニューがついてくる店舗もあります。
- 肛門腺しぼり
- 爪切り
- 耳掃除
肛門腺しぼりや爪切りなどは、特に犬を飼い始めた人にとっては難しいことと言えます。
また、理想通りの外見にカットすることも専門家でなければ難しいです。
自宅でカットするメリット・デメリット
自宅で犬のカットを行うメリット・デメリットは下記のようになります。
メリット1 費用が安い
自宅でカットするメリットは犬用のハサミやバリカンなどの費用だけで済むことです。
メリット2 犬のストレス
落ち着くことができる自宅で、飼い主がカットすることによって、犬のストレスも軽減できます。
デメリット1 ケガのリスク
自宅でカットするデメリットは、犬にケガのリスクが伴うことです。
犬は基本的に毛のカットを嫌がり、暴れたりするケースが多々あります。
目や耳、口や肛門などの毛を専門家ではない飼い主がカットするのは、ケガのリスクが多くなります。
デメリット2 仕上がり
仕上がりのことを考えると、やはりプロにお願いした方が安心です。
技術のない素人では、思っていた通りのスタイルにできなかったり、きれいな仕上がりには期待できません。
また納得がいくまでカットすると時間がかかり、犬に負担をかけてしまう場合もあります。
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(写真のワンちゃん・・・rococo0527さんのロココちゃん)