子犬のドッグフードの与え方を解説!ふやかし方や切り替え方を紹介!
ドッグフードはいつまでふやかすの?
子犬(パピー)は成犬に比べて消化器官が発達しきっていませんし、子犬の成長は個体によってバラバラです。
犬は野菜や果物も食べますが、食物繊維が多いため消化に時間がかかります。
では、子犬のごはんはどのように与えるか見ていきましょう。
生後3か月まではふやかす
3か月が経過するまでは、体の成長に関係なくふやかしたドッグフードを与えることをおすすめします。
未発達の消化器官に餌が長くとどまっていると、消化不良で下痢をしたり嘔吐してしまったりする可能性があるためです。
成犬は餌を食べて排泄するまで12時間~24時間かかりますが、子犬は早ければ1時間未満、長くても2時間程度です。
歯並びの状態
ふやかした餌を与える理由はもう1つあります。
歯が生えそろっていない子犬は餌をうまく噛めなかったり、歯が折れてしまったりすることがあるからです。
一般的に生後2か月程度で生えそろいますが、3か月を過ぎても生えそろわない個体もいるので、定期的に愛犬の歯並びをチェックしましょう。
歯並びの状態が分からず、いつから通常の餌に切り替えればいいのか迷っている方は、獣医に相談することをおすすめします。
ドッグフードをふやかすデメリット
ドッグフードをふやかすデメリットとして下記のようなことがあげられます。
手間がかかる
ドッグフードをふやかすにはお湯の準備などの手間や、ふやけるまで漬けておく時間がかかってしまいます。
ドライフードと比較すると犬を待たせてしまうことや、飼い主の手間もかかることはデメリットといえます。
噛む力が弱くなってしまう
3か月を過ぎてもふやかしたドッグフードを与え続けると、歯の成長が遅くなるだけでなく、噛む力が弱くなります。
3か月を過ぎたらドライフードを与えて、噛む力を鍛えていきましょう。
歯周病になりやすい
ふやかしたドッグフードやウェットフードは、歯にこびりつきやすく歯周病の原因となってしまいます。
食べた後は歯磨きなどのケアをしてあげましょう
▼犬の歯磨きについての記事はこちら
ふやかし方によっては栄養素がうしなわれてしまう
ふやかし方については後で説明していきますが、熱湯でふやかしてしまうとドッグフードの栄養素が破壊されてしまうことがあります。
そのため、正しいふやかし方を知っておく必要があります。
ドッグフードのふやかし方
どうやってドッグフードをふやかせばいいのか、保存はどうするかなどを紹介します。
ドッグフードのふやかし方
ドッグフードは何時間もふやかす必要はありません。
お湯に10~20分程度漬けておくだけです。
お皿でふやかすのではなく、十分水分を含ませるためにタッパーに入れると良いでしょう。
お湯の温度
不純物を取り除くために、お湯は沸騰させたものを使います。
栄養素を破壊してしまう恐れがあるので、熱湯のまま使用するのは避けましょう。
また、冷水を使用するとドッグフードが柔らかくならないうえ、冷たさでお腹を壊す可能性があります。
ドッグフードふやかすには30~40°c程度まで冷ましたものを使用します。
お湯の量
お湯の量は子犬の食いつき方で調整します。
まずは餌がひたひたになる程度から始めてみることをおすすめします。
成長に合わせて徐々に減らしていくと良いでしょう。
早くふやかす方法
時間がないときなどの早くふやかす方法として、餌をフードプロセッサーやミキサーで砕く方法や、電子レンジを使用する方法があります。
砕く方法
ドッグフードを細かく砕いておけば、水が浸透しやすくなるため、ふやかすのにかかる時間を短縮することができます。
しかし、砕くことでドッグフードの劣化を早めてしまいます。
あらかじめ全て砕いておくことはせず、一食分だけ砕くようにしましょう。
電子レンジを使用する方法
電子レンジを使用する場合、水のまま入れ、10秒ごとに様子を見ながら熱くなり過ぎないように注意しましょう。
お皿だけ熱くなる場合があることや、熱さにムラが出ることなどにも注意する必要があります。
また、電子レンジは早くふやかせますが、ドッグフードのにおいがこびり付いてしまいます。
脱臭機能のある電子レンジを使っている場合も同様です。
熱さやニオイなど気を付けなければならない点も多い方法ですが、20~30秒ほどでできるので早い方法です。
ドッグフードは保存はできる?
ふやかしたドッグフードは水分を多く含んでいるため、保存に向きません。
カビが繁殖しやすくなっているため残したドッグフードは冷蔵庫などで保存せず、破棄することをおすすめします。
知らずに与えてしまうと下痢してしまうことがあるため、気を付けましょう。
子犬のドッグフードの量
先に説明した通り、子犬の消化器官は未発達です。
そのため、成犬と同じ量を一度に与えると消化不良を起こしてしまいます。
逆に量が少なすぎると低血糖を起こしてしまうため、適切な量を何度かに分けて与えましょう。
餌の量や回数
子犬用のドッグフードには、子犬に必要なカロリーや栄養が計算され、与える餌の量の目安が表示されています。
犬が必要なカロリーは計算することもできますが、少し難しい計算となります。
そのため、ドッグフードのパッケージを参考にして与えると良いでしょう。
また、与える回数は1日3~4回に分けて与えましょう。
餌の量 | ドッグフードのパッケージを参考にする。 |
与える回数 | 1日に与える量を、3~4回に分けて与える。 |
子犬の様子を見て調整する
犬種や年齢、個体差によっても違いがあるため、パッケージに記載されている量を与えていても消化不良を起こすことがあります。
そのため、子犬の様子を見ながらご飯の量や回数は調節してあげましょう。
ご飯の量が適切か判断しやすいのが便の硬さです。
便がゆるい場合、一度に与えているご飯の量が多く消化不良を起こしている可能性があります。
逆に小さく硬い便の場合、ご飯や水分が少ない可能性があります。
痩せているときは
子犬の体重が平均よりも痩せている場合、ただ食事量が少ないという理由で結論を出すのは危険です。
子犬は成犬と比べて体が成長段階なので、免疫力が低く痩せているとさらに低下します。
病気の疑いも考えられるため、ただ餌が足りないだけと思い込んではいけません。
中には餌が合わずに嘔吐したり、下痢が続いたことが原因で脱水症状を起こして痩せていることもあるので、獣医に相談しましょう。
ドッグフードの切り替え方
いざ切り替えるにも、どう切り替えればいいのか、どのドッグフードを選べばいいのか分からない方は多いのではないでしょうか。
ここからは、切り替え方やドッグフードの選び方を紹介します。
切り替えるときの注意点
3か月が経過すると、消化器官も発達してきます。
しかし、ドッグフードを急に変えると体がついていかないため、嘔吐や下痢してしまうことがあります。
まずは新しいドッグフードを体に慣れさせるため、今まで与えていたふやかしていたドッグフードの中に、新しいドッグフードを少しづつ混ぜていきましょう。
切り替え期間
フードの切り替え期間は1週間~2週間程で、一気に切り替えず様子を見ます。
様子を見る時に一番わかりやすいのは便です。
下痢をしていないか、色が変でないかなどを毎日チェックします。
問題なければそこから1週間かけて切り替えていきましょう。
問題がある場合は獣医に相談することをおすすめします。
ドッグフードの選び方
成長期の子犬の食事は非常に重要です。
特に下記のような5大栄養素は子犬の成長にかかせないものです。
- たんぱく質
- 脂質
- 炭水化物
- ビタミン
- ミネラル
総合栄養食と記載されている
ドッグフードは価格が高ければ質が良いものとは限りません。
購入する際には総合栄養食と記載されているものを選ぶことがポイントです。
総合栄養食は、そのドッグフードと水だけで健康が維持できるように栄養バランスが考えられているものなので安心です。
愛犬に負担がかかりにくいもの
下記のような記載があるものは子犬に負担がかかりにくいでしょう。
- グレインフリー
- 添加物不使用
原材料に玄米などの穀物が含まれていると、胃に負担がかかり下痢や嘔吐になってしまうことがあります。
穀物が使用されていないグレインフリーのドッグフードなら、質の高いたんぱく質を与えることができるため胃腸に負担がかかりにくいでしょう。
また、添加物は見た目やにおいは良いかもしれませんが、体に害のある成分とも言われているため、配合されていないドッグフードの方が安全です。
ライフステージ
ドッグフードには「子犬(パピー)用」「成犬用」「シニア犬用」などの記載があります。
年齢によって必要な栄養素は変わってきますので、確認して「子犬用」を選ぶようにしましょう。
切り替える時期の判断に自信がない場合は「全年齢対応」のものを選ぶのも良いでしょう。
ドッグフードの種類
ドッグフードは大きく分けて下記の3種類に分けられます。
- かりかりするドライタイプ
- 缶詰やパウチに入っているウェットタイプ
- 長期保存できるフリーズドライタイプ
同じタイプでもそれぞれ味や触感が違うので、試しにいくつか与え、好みを把握してみると良いでしょう。
嘔吐や下痢した場合、体質的にそのドッグフードが合わないサインなので、すぐに与えるのをやめて胃腸を休ませましょう。
症状がおさまらない場合は動物病院に行きましょう。
子犬が食べない時
ドッグフードを食べないときは、まず原因を探りましょう。
体調不良
元気があればよいのですが、体調不良で食べない場合もあります。
1日様子を見てもご飯を食べないようであれば、体長不良を疑いましょう。
何日も悩まず、子犬の様子がおかしいと感じたらすぐに獣医に相談しましょう。
反抗期によるわがまま
犬は生後6か月程度で反抗期になり、わがままになることがあります。
わがままの場合、甘やかさないことが大切です。
犬がご飯を食べない場合、様子を見て、食事を下げて処分するなど工夫が必要になります。
犬に食べないことでもっといいものがもらえると学習させないことが重要となります。
フードに飽きた
犬は人間と同じく、食事では五感を使っています。
おやつは食べるのにドッグフードは避けるようになったら、飽きて食べないだけという場合があります。
まずは味を変えてみましょう。
ただ単に種類を変えるのもいいですが、犬用ミルクやウェットタイプをトッピングすると食べてくれるかもしれません。
ウェットタイプなど、香りが強いだけでも食欲が増し、食べてくれる可能性があります。
しかし、前述したように甘やかしすぎるのも良くないので注意する必要があります。
食事の環境
いつもドッグフードを置いている場所が騒がしかったり、いつも誰かに見られている状況だと食べないことがあります。
静かな環境で、人通りが少ない場所に変えると解決することがあるので試してみましょう。
▼犬がご飯を残す理由についての記事はこちら!