猫の耳掃除は必要?耳掃除をしたことない人でもできる簡単なやり方!
猫の耳垢が黒い
健康な猫の耳垢は茶色く、量は多くありません。
耳垢が黒かったり、量が多いときには、病気にかかっているかもしれません。
耳垢が黒くなっている原因として、以下のようなことが挙げられます。
- 耳ダニ
- マラセチア性外耳炎
- 皮膚真菌症 など
ここからは、これらの原因について詳しく見ていきましょう。
耳ダニ症
『耳ダニ(ミミヒゼンダニ)』が寄生していると、ダニの糞が耳垢に混ざり、黒くなってしまいます。
耳ダニは室内飼いで多頭飼いの猫に見られることが多いと言われています。
また、子猫や老猫などは、感染するリスクが特に高いとされているので注意が必要です。
耳ダニの症状
猫が耳ダニ症にかかると、下記のような症状が見られるようになります。
- 耳が臭う
- 頻繁に後ろ足で耳をかく
- 壁などに耳を擦りつける
- 頭を振る
- 黒い耳垢が出る
- 耳を触ると嫌がる など
この耳ダニは自然治癒ではまず治らないとされています。
疑わしいと思ったら、すぐに獣医さんに見てもらうようにしましょう。
マラセチア性外耳炎
『マラセチア』は、猫の皮膚に常在している細菌です。
通常時であれば無害な菌ですが、耳が蒸れているときには繁殖して、外耳炎を引き起こす恐れがあります。
マラセチア性外耳炎の症状
症状の特徴としては、耳垢が黒くなったり、油が酸化したようなニオイが発せられることです。
また、強い痒みを伴います。
特に『スコティッシュフォールド』や『マンチカン』などの猫はたれ耳のため、蒸れやすいので注意しましょう。
皮膚真菌症
『皮膚真菌症』に感染しているときも、耳垢が黒くなることがあります。
特に免疫力の低い子猫や老猫は、発症する可能性が高いので注意しましょう。
皮膚真菌症の症状
症状としては、耳垢が黒くなるだけでなく、手足や顔が脱毛したり、赤い斑点などの症状が見られるようです。
また、水虫のような症状が出ることもあります。
猫の命に関わる病気ではないと言われていますが、早めに治療してあげた方が良いでしょう。
皮膚真菌症は人にもうつる可能性があります。
▼皮膚真菌症や猫の皮膚についての記事はこちら!
耳掃除の道具
猫に耳掃除をしてあげることで、前述したような病気の予防や、早期発見に繋がります。
まずは、猫の耳掃除をするための道具について紹介していきます。
猫の耳掃除の道具として、下記のようなものが挙げられます。
- ガーゼやコットン
- 綿棒
- イヤークリーナー など
ガーゼやコットン
『ガーゼ』や『コットン』は、猫の耳掃除をするにあたって最も一般的な道具です。
ガーゼやコットンを使用すれば、猫の耳へのダメージやストレスが少なく済みます。
そのため、普段と同じようにリラックスした状態での耳掃除が可能です。
耳掃除に慣れていない猫におすすめです。
綿棒
『綿棒』は細かい耳垢もキレイにできるのが特徴です。
しかし、猫の耳は複雑にうねっているので、下手に奥まで掃除しようとすると耳を傷つけてしまう危険性もあります。
見えない範囲を掃除するときには、獣医さんに相談して、カメラを使用しながら該当箇所を掃除してもらう方法が安心です。
イヤークリーナー
『イヤークリーナー(洗浄液)』を使うと、耳垢がごっそり落ちます。
具体的には、イヤークリーナーを耳に垂らして数分待ち、耳の外側から付け根あたりをマッサージします。
その後、猫が頭を振って洗浄液を飛ばしたら、見える所に浮き出ている耳垢をコットンなどで取り除きます。
耳の中に傷があるなど、耳の状態が良くないときにはイヤークリーナーの使用は控えましょう。
慣れさせる必要がある
耳の中に直接イヤークリーナーを入れるには、慣れが必要です。
人も同様に、いきなり得体の知れない液体が耳に入ってきたら、ビックリしてしまいますよね。
そのため、最初のうちはガーゼやコットンを使用して、耳垢を掃除するのがおすすめです。
猫の耳掃除のやり方
猫の耳掃除をしたことないという人は多くいるでしょう。
ここからは、猫の耳掃除のやり方について紹介していきます。
耳の汚れをチェックする
まずは猫の耳をめくり、汚れや耳垢の溜まっている箇所などをチェックしましょう。
耳の中に少し耳垢が溜まっている程度であれば、耳掃除の必要はありません。
適度な耳垢は、耳の病気から守る効果があるとされています。
耳垢を掃除する
まずは、水で濡らしたガーゼや綿棒で、耳の中を拭きます。
こびりついた耳垢はあまり擦らず、ガーゼやコットンで丁寧に拭いてあげましょう。
耳奥にたまった耳垢を取るには、洗浄液を使用すると良いでしょう。
見えている部分だけ掃除する
猫の耳垢を掃除する際に重要なのは、「見えている範囲だけ」を掃除することです。
耳の穴の深くまで掃除する必要はないので、柔らかい繊維のもので見える範囲だけを優しく掃除していきましょう。
耳掃除のしすぎは危険
猫の耳の内部は繊細で傷つきやすくなっているため、やりすぎには気を付ける必要があります。
一度でキレイにならなくても、コットンを2枚ほど使用したら、続きは次の日にしましょう。
猫が嫌がる場合
猫を耳掃除していると、嫌がって暴れることがあります。
猫が耳掃除を嫌がるときの対処法として、下記のようなことが挙げられます。
- 普段から耳に触れる
- 短時間で耳掃除を済ませる
- リラックスさせた状態で耳掃除する など
ここからは、これらの対処法について詳しく見ていきましょう。
普段から耳に触れる
普段から耳に触れられることに慣れていない猫は、耳掃除が苦手な傾向があります。
そのため、マッサージしてあげるなど、普段から耳に触れる機会を作ってあげましょう。
耳に触れることに慣れていけば、耳掃除にも抵抗がなくなるでしょう。
短時間で耳掃除を済ませる
嫌がる理由として、耳掃除によって猫が痛みや不快感を感じていることも挙げられます。
そのため、出来るだけ早く耳掃除を済ませてあげることが、猫のストレスをなくすためには重要です。
短時間で耳掃除を済ませることを意識して、猫が嫌がったらすぐにやめるようにしましょう。
リラックスさせた状態で耳掃除する
マッサージや昼寝しているときなど、猫がリラックスしている状態のときに耳掃除をしてあげましょう。
「耳掃除をするぞ!」と気合いを入れて耳掃除をすると、なおさら猫が緊張して耳掃除がしにくいケースも考えられます。
猫の耳掃除をする際には、リラックスできる雰囲気作りを心掛けましょう。
動物病院で耳掃除はしてもらえる?
動物病院やトリミングサロンでも猫の耳掃除は可能です。
病院での猫の耳掃除には以下のようなメリットが考えられます。
- 耳の奥までキレイにできる
- 耳垢以外の異物も摘出できる
- 腫瘍やポリープを除去できる など
ここからは、これらのメリットや料金について詳しく見ていきましょう。
耳の奥までキレイにできる
病院やトリミングサロンでは、スコープやチューブを使用することで、耳奥にある耳垢をキレイに除去できるようです。
普段の耳掃除ではキレイにできなかった部分を掃除してもらうことができます。
耳垢以外の異物も摘出できる
病院やトリミングサロンでキレイにできるのは、耳垢だけではありません。
外をよく出歩く猫は、耳に植物の種や虫の死骸などが溜まっていることがあります。
病院やトリミングサロンでは、これらの不要な汚れも除去することができるのでおすすめです。
腫瘍やポリープを除去できる
病院やトリミングサロンでは、耳道にできたポリープや腫瘍をスコープで発見し、切除することも可能です。
ポリープや腫瘍を切除することで、通気の悪化による外耳炎を予防できるでしょう。
耳掃除の料金
病院やトリミングサロンでは、場所によって耳掃除だけであれば無料であったり、シャンプーのプランに含まれていることがあります。
掛かっても数百円という場所が多いようです。