ペットを飛行機に乗せるには?乗せ方や注意点について解説!
国内線・国際線には乗せられる?
「ペットを飛行機に乗せることってできるのかな?」と、考えたことはありませんか?
旅行などのお楽しみ行事でなくても、遠方への引っ越しなどで乗せる機会がある方もいらっしゃるかもしれません。
長距離移動がどうしても必要なときに備えて、これらの知識を知っておくと安心です。
ペットを飛行機に乗せることはできる?
ペットを飛行機に乗せて移動させることは許されています。
ただし、事前手続きが必要になりますのでその点もお忘れなく。
航空会社によって手続きの方法が異なるため、各航空会社でのガイドラインや予約方法を確認しましょう。
基本的には預かり荷物
「ペットと一緒に飛行機」と言っても、基本的には『預かり荷物』、つまりスーツケースなどと一緒にカウンターで預けるスタイルとなっています。
各航空会社ごとにペットケージのサイズがあります。
ガイドラインで指定されたペットケージに入れて、チェックイン時にスーツケースなどと一緒に預けることで、渡航が可能となっています。
国際線で客室持ち込み可のケースも
ペットの客室への持ち込みは、アメリカ系、ヨーロッパ系、アジア系の航空会社では、対応可能であることが多くなっています。
イメージ通りの「ペットと一緒に飛行機に乗る」という経験ができるということです。
日本ではまだ馴染みがないですが、実は、一部の国際線では規定を満たしていれば、ペットを機内に持ち込むことが許されています。
それぞれの航空会社によって、搭乗可能な動物の種類、サイズなどの指定があるので、確認漏れのないようにしましょう。
国内線でも機内持ち込み検証中
海外のエアラインで、『ペットの機内持ち込み』が増えている点を受けて、実は日本の国内線でも、機内持ち込みのトライアルが実施されました。
その結果を受けて、2022年からサービス提供を開始した航空会社もあります。
これを皮切りに、他の航空会社でも導入検討の動きが始まるのではないでしょうか。
飛行機に乗せるのはかわいそう?
飼い主さんからすると、「ペットと一緒に飛行機」というのは楽しいイベントでしょう。
しかし、犬・猫などのペットにとっては、ストレスのほうが大きくなることを覚えておきましょう。
ペットにとって飛行機はストレス
ペットにとって『飛行機に乗る』という体験は、ストレスフルなイベントです。
その理由は下記の通りです。
- 狭いケージに長時間入れられる
- 知らない人にケージを触られる
- 大きな音のする貨物室に長時間滞在する
- 飛行機の気圧の変化や上下の揺れにより不快感がある
- 動物によっては乗り物酔いをする など
自由に動き回れて、ミールサービスや映画などを楽しめる人とは違い、ペットは狭いケージの中で耐える移動となります。
一部フライトで、『動物の機内持ち込み、客室同乗可』となっていることもありますが、ケージ内に閉じ込められるという点は変わりません。
ストレス軽減のためにできること
どうしても飛行機が避けられないという場合には、できる限りストレスを減らせるよう意識してあげましょう。
- 旅行時に使うクレートは事前に慣れておく
- トイレのタイミングを事前に計算する
- 満腹で搭乗とならないように早めにごはんを済ませる
- 給水ボトルや温度調節グッズなどをケージに入れる
- 必要であれば睡眠薬を用意する
- 精神安定剤をもらっておく など
特に長く過ごすことになるケージは、慣れているものを使いましょう。
快適に過ごせるように、遊び慣れたおもちゃなどを入れてあげるのも良いですね。
乗せるのは避けるべきケース
ペットとの飛行機移動は可能ですが、気を付けなければいけないケースもあります。
- 子犬・老犬(7歳以上)
- 持病もち
- 分離不安
- 閉所恐怖症
- 短頭種(ブルドッグ・ペキニーズなど)など
体調管理が難しかったり、貨物室という慣れない環境に適応するのが難しい犬にとって、飛行機は命の危険にもつながるため、避けたほうが良いとされています。
また短頭種は、呼吸器系のトラブルに発展する可能性があるため、特に暑い時期の搭乗は航空会社から断られることもあります。
▼犬の分離不安症についての記事はこちら!
機内持ち込みの手続き
ペットを機内持ち込みする場合は、どのような手続きをすればいいのでしょうか。
航空会社によって細かい方法は異なりますが、ざっくりとした流れをご紹介します。
詳しくは、予約時に確認するようにしましょう。
ペットを持ち込むときの条件
航空会社によってガイドラインは異なりますが、犬・猫は可となっているケースが多くなっています。
サイズにも制限があり、小型種のみであることが多いです。
それに加え、ワクチン接種が完了していたり、鳴き声などで周りの方に迷惑をかけないようにといったルールもあります。
当日の持ち物
手荷物として飛行機にペットを乗せる場合、当日の持ち物は以下の通りです。
- 規定を満たすサイズ、素材のケージ
- 給水器
- ごはん(機内ではNGの場合が多い)
- ペット用オムツや排泄物回収用の袋
- リード
- 混合ワクチン、狂犬病のワクチン証明書
- 同意書 など
いつものお散歩バッグの中身に加えて、オムツや証明書などの荷物が必要ですので、忘れ物がないようにご注意ください。
当日の手続きの流れ
ペットと一緒に飛行機に乗るとなると、ドキドキするものです。
慌てることがないように、早めに空港に着くようにしましょう。
当日は、下記の流れで手続きが行われます。
- カウンターにてチェックイン(証明書の提示やケージのサイズ確認など)
- 保安検査場を通過
- 飛行機への乗り込み
空港施設内では、ペットをケージから出すことは許されていません。
周りにはペットが苦手な人もいることを理解した上で、できるだけ大人しく過ごせるように意識しましょう。
ケージ・キャリーの選び方
ペットを飛行機に乗せる場合にマストとなるのが、ペットキャリーやケージです。
どのようなタイプが長距離移動に適しているのか、おすすめのものをご紹介します。
機内持ち込みの場合
一部エアラインで提供している機内持ち込みサービスを使うときは、特に厳しいサイズ・素材指定があるので注意が必要です。
国内線唯一の機内持ち込みサービスを開始したスターフライヤー社によるガイドラインは、下記の通りです。
- 長さ50cm×横幅40cm×高さ40cm以内
- 座席に固定するための取手がついている
- シールロックを装着することができる
- 窓、入口部分がメッシュ素材であること(窓・入口部分が格子状のケージは不可) など
「おしゃれなものを…」と探すよりも、規定を満たすことを重要視しましょう。
タイヤのついたキャリーケース型を選ぶと、空港内の移動がスムーズにできます。
預ける場合
貨物室に預ける場合でも、指定サイズ以下に収まるように注意をしましょう。
- ハードなプラスチックのクレート
- 底面から水漏れしない構造
- ドア以外の3面に通気口がある
- ごはん入れや給水機がつけられる など
また、ペット+クレートの重さによって料金が異なるケースが多いようです。
「どうしても自宅に常備しておく場所がない…」という方には、各航空会社がレンタルサービスも実施してくれているので、必要なときだけ借りることもできます。
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(写真のワンちゃん・・・osumi_banna_kaaraさんのばんなちゃん)
飛行機のペット料金
ガイドラインを満たせば、ペットを飛行機で輸送ができるとわかりましたが、その場合、どれくらいの料金がかかるのでしょうか。
国内線の料金
日本ではまだ機内持ち込み可のサービスが始まったばかりですが、一匹約5万円でペットのチケットを購入できます。
こちらはペットのみの料金なので、同乗する人のチケット代は別途かかります。
同伴搭乗できないサイズの犬・猫、そのほかのペットの場合は、スーツケースなどと一緒にカウンターで預け、貨物預かりとなります。
この場合は、約5~8千円程度と渡航料金をグッと抑えることができます。
預けるクレート&ペットのサイズ、重さによって値段が異なるため、予算をしっかり確認しましょう。
国際線の料金
国際線の場合、エアラインによって貨物預かりになるのか、同伴可能なのかが異なります。
- 渡航区間
- 乗り継ぎ
- ペット+ケージのサイズ、重さ
- 同伴または貨物預り など
このような点から渡航料金が異なるので、一概に概算を出すことは難しいというのが正直なところです。
預ける場合には2、3万円~、機内に同伴の場合には数十万円とのデータもあります。
国際線でペットを輸送する場合には、早い段階からどのような選択肢があるのかを確認し、計画的に進めましょう。