犬のトリミングの目的とは?トリミングの目的や料金について紹介!
トリミングとは
家族の一員である犬や猫などのペットには、ごはんをあげる以外にも様々なお世話が必要となります。
そのお世話のひとつがトリミングです。
トリミングの意味
トリミングとカットの違いをよく理解していない人もいますが、その内容を見れば違いがよくわかります。
トリミングとは犬や猫の毛の部分カットや全身カットを行うとともに、被毛全体のお手入れを行うことを指します。
毛をカットすることのみを『カット』といいます。
シャンプーやブラッシング、爪切りなどの毛のカット以外のお手入れは『グルーミング』といいます。
日本ではすべて合わせて『トリミング』ということが多いです。
トリミングの目的
トリミングの目的は、見た目をかわいくすることだけではありません。
トリミングをすることで、下記のような効果に期待できます。
- 毛を衛生的に保つ
- ノミやダニを防ぐ
- 怪我や熱中症の危険から守る など
毛を伸ばしたままにすると、肉球の間に毛が挟まり滑りやすくなるほか、絡まって汚れが付きやすくなり、夏場には熱をこもらせてしまいます。
トリミングで毛をカットしシャンプーなどをすれば、これらの危険から守ることができます。
必要のない犬種もいる
トリミングは、すべての犬に必要というわけではありません。
毛の種類や生え方によって必要がない犬種もいます。
愛犬の様子を見て必要かどうかを判断すると良いでしょう。
自宅でカットすることもできる
トリミングはプロに依頼するばかりが方法ではありません。
飼い主さん自らが行うことも可能です。
正しいトリミングのやり方を覚えてみることから始めると良いでしょう。
しかし、仕上がりやケガのリスクのことを考えると、プロであるトリマーに任せるのが安全です。
▼自宅カットについての記事はこちら
トリミングはいつから?
愛犬の体を衛生的に保つことは必要ですが、すべての犬が同じようにトリミングサロンを利用できるというわけではありません。
愛犬の気持ちや、ペットサロンの事情によって受けられないこともあるので注意が必要です。
子犬はいつから始められる?
子犬のトリミングを始めることができるのは、生後3ヶ月から4か月ほど経ち、ワクチンの接種を済ませてからに限られます。
ワクチン接種後は体調を崩しやすいため、1週間ほどは控える必要があります。
大人しくできるか心配
子犬のトリミングをしてもらうとき、落ち着いてトリミングを受けることができるかどうか心配になりますよね。
また、成犬に比べて排せつの頻度も高く、トイレの訓練もできていないことも不安になります。
しかし、最初から大人しくできる子犬は少ないため、あまり心配せずトリマーに任せて問題ないでしょう。
心配なことがあれば、トリマーに相談してみましょう。
初めて行く際の注意点
初めてのトリミングに行く際には、様々な注意点があります。
ワクチン・予防接種の証明書を用意する
まず、一年以内の混合ワクチンと狂犬病予防接種の証明書の用意が必要です。
これらの証明書がないと、断られる可能性が高いです。
予約時に伝えること
予約する際には、あらかじめ下記のようなことを伝えておきましょう。
- ペットの種類
- アレルギー
- 病気
- 体重
- 生年月日
- ペットが嫌いな仕草 など
上記のようなことは事前に伝えておくことで、サロン側も準備をしてくれます。
前日にシャンプーはしない
前日に自宅でシャンプーすると皮脂が流れすぎてしまいます。
シャンプーは控え、軽くブラッシングしておくと良いでしょう。
直前にご飯は与えない
トリミングする直前のご飯は、消化不良を起こすことがあるので控えましょう。
トイレは済ましておく
トイレは事前に済ませておくと安心です。
トリミングの頻度
トリミングの頻度は、犬種によって異なります。
ここからは犬の被毛の特徴について紹介していきます。
ダブルコートとシングルコート
犬の毛は大きく二つに分けられます。
ひとつが『ダブルコート』であり、日常的に少しづつ抜けていくオーバーコートと換毛期で生え変わるアンダーコートからなっています。
もうひとつが『シングルコート』で、抜けにくい毛が常に伸び続けていく毛の種類です。
シングルコートはトリミングが必要
二つの毛の種類のうち、トリミングが特に必要となるのはシングルコートの犬種です。
トリミングをしなければ常に毛が伸び続けてしまうので、定期的なカットが必要です。
トリミングの頻度
シングルコートの犬種は、およそ1ヶ月から2ヶ月に一度の頻度でトリミングを行うとよいとされています。
3か月以上が経過すると毛玉が広範囲に広まってしまうため、カットがしにくくなり、トリミングした際に希望通りのカットにならないことが多いです。
シングルコートの犬種
シングルコートの犬として、下記のような種類が挙げられます。
- トイプードル
- マルチーズ
- ヨークシャテリア など
ダブルコートのカット
ダブルコートの犬種は、定期的な毛のカットは必要ありません。
しかし、下記の部分をカットをすることで、衛生的に過ごすことができます。
- 目元
- 口元
- 足先
- 足裏
- お尻周りの毛 など
ダブルコートの犬種
ダブルコートの犬種としては、『チワワ』や『ポメラニアン』などが挙げられます。
老犬のカット
トリミングは立ったまま行うため、高頻度で行うと体の負担になってしまいます。
そのため、老犬へのトリミング頻度は少なくしてあげましょう。
目安は2ヶ月に一度です。
愛犬の体力やお店のやり方にもよりますが、全工程を2~3回に分けて行うのが理想的です。
サロンの選び方
老犬は、体調が急変することがあるため、愛犬の体調や年齢を考えてくれるサロンを選びましょう。
動物病院と連携しているサロンなら、体調が悪くなったときに直ぐに対応してくれるでしょう。
犬のトリミング料金
トリミングを行う際は、どれだけの料金がかかるのか気になりますよね。
ペットのトリミングでは、基本的にシャンプーやカットに加えて、『爪切り』や『毛玉とり』などがオプションメニューでつくことになります。
どれだけの料金がかかるのかは、犬種と大きさ、そしてオプションに何を加えるのかによって変わります。
シャンプーの料金
トリミングにおいて最も重要な工程がシャンプーといっても良いでしょう。
シャンプーの料金は、おおよそ3000円程度からというサロンが多いです。
小型犬の方が料金は安く3000円程度ですが、中型犬は5000円、大型犬ともなると1万円を超えることもあります。
毛質や状況によって変動する
『トイプードル』や『シュナウザー』などの特殊な毛をしている犬は料金が高くなる傾向にあります。
また状況によっても変わることが多く、特殊なシャンプーを使用すればそれだけ料金は高いです。
カットの料金
カットの料金は、おおよそ5000円程度かかります。
カットの料金も犬種や体の大きさによって変わり、大型犬は1万円を超えることも多いです。
特殊なカットを希望すれば、それだけ料金は高くなるでしょう。
決して安いとは言えないので、必要回数を見極めてトリミング頻度を決めると良いでしょう。
暴れる犬でもできる?
トリミングは愛犬が快適に過ごすために必要ですが、どのような犬であってもサロンで歓迎されるというわけではありません。
断られてしまう犬とは
下記のような犬は、トリマーの安全や犬自体の安全のためにお断りされることもあるので注意が必要です。
- 暴れてしまう犬
- 噛み癖のある犬
- 極端に落ち着きのない犬
- 持病がある犬
- 老犬 など
暴れてしまう犬以外にも、持病がある犬や老犬なども断られることがあるので、あらかじめ確認する必要があります。
犬が暴れる理由
犬がトリミングの際に暴れたり噛んだりするのには、様々な理由があります。
人見知り・怖がりな性格
暴れる理由の一つとして、単に人見知りや怖がりな性格であるということが考えられます。
初めての場所に怖がっているのかもしれません。
不快に感じている
シャンプーはおとなしく受けていたのに、顔カットとなると暴れだすのは、その行為自体を不快に感じているかもしれません。
トリミングにトラウマがある
前に不快なことをされてしまった経験があるなど、トリミングにトラウマがある場合も暴れることがあります。
暴れる犬の対策
嫌がる犬にトリミングを受けさせるためには、様々な対策が必要です。
鎮静剤を打つ
暴れてしまう犬をどうしてもトリミングしたいというときには、鎮静剤を打つ必要があるでしょう。
そもそも鎮静剤にトラウマを持っていると、それも難しくなります。
トリミングに慣れさせる
一番は子犬の頃から慣らすということですが、既に成犬になっているのであれば、これから慣れさせる必要があります。
サロンに何度も見学に行ったり、シャンプーやカットを定期的に自宅でおこなうことで、少しずつ慣れさせてあげましょう。