
猫の鼻水は危険?猫が鼻炎になる原因や症状、予防方法を紹介!
くしゃみ・鼻づまりなどの症状
「飼い猫がよくくしゃみをしている」「鼻がつまって息がしにくそう」と感じたことはありませんか?
そのような症状が見られたら、病気のサインかもしれません。
はじめに、猫のくしゃみや鼻づまりなどの症状について説明します。
もしかしたら鼻炎かも?
くしゃみが止まらなかったり、呼吸をするのが辛そうな時は鼻炎の可能性があります。
鼻炎とは、鼻の粘膜に炎症が起きている状態のことです。
猫の鼻炎には、下記のような症状が現れます。
- くしゃみが出る
- 目やにが出る
- 鼻づまりが起こる
- 膿が出る
- 口呼吸している
- 食欲が低下する
くしゃみは鼻炎の初期症状です。
次第に鼻づまりが頻繁に起こるようになり、ひどくなると膿が出ることもあります。
鼻がつまっていると匂いがわからなくなるため、食欲の低下には注意しましょう。
花粉症の可能性も?
鼻炎以外には、花粉症の可能性も考えられるでしょう。
飼い主が外出した際に花粉を持ってきたり、窓から入ってくることによって、人と同じように花粉症になる猫がいます。
春や秋などといった季節にくしゃみや鼻づまり、痒みを引き起こしていたら、花粉症を疑って病院で調べてもらいましょう。
猫の鼻炎の原因
猫が鼻炎になってしまうのは、いったい何が原因なのでしょうか。
ここでは、猫の鼻炎を引き起こす原因について紹介します。
鼻炎の原因となる病気
猫が鼻炎となる原因として、下記のようなことが考えられます。
それぞれの特徴について見ていきましょう。
ウイルス
猫が鼻炎になる原因として一番多いのがウイルスです。
主に、『猫ヘルペスウイルス』や『猫カリシウイルス』などが、鼻炎を引き起こします。
それらのウイルスは『猫風邪』とも呼ばれていますが、一度かかってしまうと重症化に陥りやすいので注意が必要です。
アレルギー
猫も人と同じように、下記のような原因によってアレルギーを引き起こすことがあります。
- 花粉
- ハウスダスト
- イエダニ
- 食べ物(牛肉、乳製品、小麦、穀物、大豆、鶏肉、卵)など
くしゃみや鼻水といった症状だけではなく、皮膚炎として痒みが発生することもあります。
また、原因はひとつではなく、同時に複数のアレルギーにかかっているケースも多くあるので注意が必要です。
▼猫の食物アレルギーに関する記事はこちら
歯周病
歯周病も、鼻炎の原因と考えられています。
歯周病になると、歯ぐきや根元に炎症が起きます。
炎症をほっといてしまうと鼻腔まで進行し、結果的に鼻炎を発症してしまうのです。
再発や慢性化に注意
鼻づまりやくしゃみが始まったら、まずは様子を見るのが一番です。
しかし、一向に良くならない時は、病院で抗生物質を投与する治療が必要となります。
猫ヘルペスウイルスは再発しやすい?
鼻炎の原因となる猫ヘルペスウイルスは、一度治っても再発や慢性鼻炎となる可能性があります。
ヘルペスウイルスは、一度発症すると完全には治らず、からだの中に潜伏しています。
そのため、からだが弱っている時などに再び発症してしまうことがあるのです。
猫ヘルペスウイルスに感染しないように、日ごろから食事や運動など、免疫アップを心掛けましょう。
猫の鼻水の色
鼻水の色によって、飼い猫の体調がわかると言われています。
そのサインを見逃してしまうと、思いがけない病気につながるリスクが高まります。
ここでは、鼻水の色3パターンを紹介しますので、是非参考にしてみて下さい。
透明
透明でサラサラとした鼻水には、下記のような原因が考えられます。
- 花粉
- ハウスダスト
- 煙
- アレルギー
- ウイルス など
透明の鼻水は、異物刺激によるものだけではなく、アレルギーやウイルスの可能性があります。
病気の初期段階となるため「猫風邪だから平気だろう」と思わず、重症化しないようにしっかり様子を見てあげましょう。
赤色
赤く血液が混じった鼻水ならば、鼻のなかに腫瘍ができているかもしれません。
腫瘍の種類には良性・悪性がありますが、腫瘍ができたら悪性の可能性がかなり高くなります。
悪性の場合、発見が遅れると命にかかわることもあります。
赤い血液が混じる鼻水が出ていたら、すぐに動物病院へ受診しましょう。
黄色や緑色
鼻水の色が黄色や緑色に近く、粘り気があることに加えて、臭いもあるならば『歯周病』や『感染症』の症状かもしれません。
副鼻腔が炎症する副鼻腔炎や、副鼻腔に膿が溜まってしまう蓄膿症の疑いもあります。
鼻で呼吸する猫にとっては、鼻がつまってしまうのはとても辛いことです。
そのまま放っておくと生命にもかかわるので、黄色や緑色の鼻水が出たら早めに病院に連れていきましょう。
猫の鼻水の取り方
猫は自分で鼻水を拭くことはできません。
そのまま放置しておくのは不衛生ですし、病気につながることもあります。
ここでは、猫の鼻水や鼻くそを取るコツや注意点を紹介します。
取り方のコツ
鼻水や鼻くそを取るときは、下記のように肌が傷つかないものを使用して下さい。
- ガーゼや綿
- ティッシュ など
冷たい布だと猫が驚いてしまう可能性があります。
そのため、ぬるめのお湯で濡らしたものを使用し、優しく拭いてあげましょう。
目に見える部分だけでOK
猫の鼻はかなり敏感です。
一度拒否反応が出てしまうと、なかなか取らせてくれません。
鼻の穴の中をしっかり取ろうとはせずに、目に見える範囲だけを取ってあげましょう。
取るときの注意点
鼻水や鼻くそを取る時の注意点は、下記の通りになります。
- 力を入れない
- 加湿をする
力の加減に注意
力を入れてゴシゴシ取るのはやめましょう。
力を入れて拭いてしまうとかえって傷となり、感染症となるリスクも高まります。
乾燥しない環境で
鼻を取る時は、加湿することを心がけましょう。
乾燥していると鼻水が固まってしまい取りにくく、肌を傷つける原因にもなります。
もし自分で取るのが難しい場合は、病院に行って取ってもらうことも視野にいれましょう。
猫の鼻水の治し方・予防
前述では、猫の鼻水の危険性や取り方について説明しました。
しかし、できれば鼻水が出る前に予防したいですよね。
最後に、猫の鼻水の治し方・予防方法を解説します。
鼻水が出ないための予防方法
鼻水が出る前に予防するには、下記のような方法があります。
- 生活環境を整える
- 部屋を清潔にしておく
- 食事や運動で免疫力を高める
- ワクチンを打つ
部屋を清潔に
部屋を清潔にしておくことはとても重要な予防方法となります。
部屋のほこりやゴミは、鼻くそが溜まったり、鼻水が出る原因となります。
飼い猫のためにも、常に清潔にしておきましょう。
免疫力を高める食事
免疫力を高める食事を与えたり、適度な運動を行ったりすることも大切です。
『乳酸菌』や『ビフィズス菌』など腸内環境を整える食べ物もいいでしょう。
また、老化や病気の原因となる活性酸素を減らすために、抗酸化作用のある食品やビタミンを多く摂ることもおすすめします。
- 緑黄色野菜
- 豆類
- リンゴ、ブルーベリー など
ワクチンの費用とは
鼻水が出ないようにするためには、事前にワクチンを打っておくという方法もあります。
ワクチンの費用は病院や種類によって異なりますが、約3,000~7,500円前後となります。
ペット保険対象外の可能性が高いですが、飼い猫の命を守るためにも打つことを検討してみましょう。
鼻水の治し方
どんなに気を付けていても、鼻水やくしゃみが止まらなくなってしまうことはあるでしょう。
前述したように、「ただの風邪でしょ」「くしゃみは自然にでるもの」と思って見過ごしていると、重症化してしまうかもしれません。
早めに動物病院へ
動物病院では、症状に沿って点鼻薬や治療薬を処方してくれます。
そのため、飼い猫に少しでも異変が見られたら、早めに病院へ連れていくように心掛けましょう。