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猫が冬毛になる理由とは?猫の毛の仕組み・冬毛にならない原因を紹介

猫が冬毛になる理由とは?猫の毛の仕組み・冬毛にならない原因を紹介

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猫はなぜ冬毛になるのか

猫はなぜ冬毛になるのか

ほとんどの猫は、冬を迎える頃になると、ふかふかな手触りになっていきます。

まんまると膨らむ様子が目に見えて分かるほどの冬支度です。

なぜ、猫は冬毛になるのでしょうか。

猫が冬毛になるのは寒いから

冬を迎えるにあたり、猫だけでなく多くの動物は冬毛に切り替わります。

その理由はいたってシンプルで、寒いからです。

室内飼いされるペットも増えてきましたが、自然界においては、冬を乗り越えるには体を温め続けないといけません。

だからこそ「寒い時期がくるな…」と感じ取った頃から、徐々に毛が生え変わっていくのです。

猫の毛は二重になっている

猫には二種類の毛があることをご存じでしょうか。

オーバーコート

オーバーコート(上毛)とは、猫を触った時に触れることができる比較的硬くしっかりとした毛です。

猫の種類によって短毛の子もいれば、長毛になる子もいます。

紫外線や汚れなどから、体を守る役割をしています。

アンダーコート

アンダーコート(下毛)とは、オーバーコートの下、より体に近い部分に生えているふわふわの柔らかい毛です。

毛をかきわけてみると、白やグレーなど薄いの短い毛がみっしりと生えています。

この短い毛は、猫の体温を逃がさないよう保温する役割を持っています。

冬毛になると、このアンダーコートが密集して生えてくるので、猫がもふもふに見えます。

冬毛になる時期

冬毛になる時期

「冬毛」と聞くと、なんとなく冬に向けて生えてくるというイメージが出来ますが、具体的にはいつ頃生え変わるでしょうか。

猫の換毛期(かんもうき)についてご紹介します。

換毛期とはいったい何のこと?

猫が寒い時期に備えて冬毛に切り替えたり、暑い時期に向けて夏毛に切り替える時期のことを「換毛期」と呼びます。

漢字の通り「毛を交換する」ということですね。

人に例えると、季節の変わり目に行う「衣替え」といったところです。

冬毛に切り替わる時期

住んでいる地域や環境によって変わりますが、一般的に冬毛に切り替わるのは、10月から11月頃と言われています。

ちょうど秋の涼しくなってきた頃ですね。

猫の体は素直なもので、天候の変化を敏感に感じとって「そろそろ冬が来そうだな」と冬支度を始めていくのです。

生え変わるタイミングで毛色や質が少し変わる子もいます。

夏毛に切り替わる時期

一方で、夏毛に切り替わるのは、3月から4月頃と言われています。

暑くなる季節に向けて、冬場のもふもふした毛を脱ぎ捨てる時期です。

もこもこした可愛らしい姿から、すっきりとした体に変わるので、猫の種類によっては見た目ががらっと変わる子もいます。

抜け毛が多い

この時期は多くの飼い主にとって頭を悩ませる時期です。

とにかく抜け毛が多く、お掃除をしても家の中が毛だらけ…となりがちです。

猫の夏毛と冬毛の違い

猫の夏毛と冬毛の違い

猫は換毛期のたびに、冬毛・夏毛と切り替えていきます。

夏毛・冬毛の特徴と、切り替わる時期の注意点をご紹介していきます。

夏毛の特徴

夏毛の特徴は、少し硬めの毛が生えてくることです。

そして通気性を良くするために、アンダーコートが少なくなります。

冬場のもこもこ姿と比較すると、急にスリムになった印象を受けることが多いです。

冬毛の特徴

冬毛の特徴は、柔らかい毛がたくさん生えてくることです。

一つの毛穴から5~6本生えてくることも珍しくなく、ラグドールのような毛が長い子だと、特にふわふわ感が楽しめます。

猫に換毛期がある理由

猫には汗腺が少なく、人間のように汗をかいて体温調整することができません。

だからこそ、毛の量を増やしたり減らしたりと調整をすることで、一年中快適に過ごせるようになっています。

換毛期は猫にとって重要なこと

飼い主目線では「抜け毛が多くて大変…」というお悩みは尽きません。

しかし猫からすると、このタイミングでしっかりと抜けるのは、次の季節を快適に過ごすためには重要なことです。

切り替えがうまくいかず「夏なのに冬毛が残っている」状態だと、人がダウンを着たまま夏を迎えるようなものです。

抜け毛の飲み込みに注意

抜け毛に困るのは飼い主だけではありません。

猫は頻繁にグルーミングをしますが、なめた毛は基本的に飲み込んでしまいます。

ほとんどは便として出てきますが、一部胃の中に残ってしまうものもあります。

これが毛玉となって吐き戻されます。

定期的にシャンプー・ブラッシングする

毛玉が綺麗に出てくれば問題ないですが、体に残ってしまうと体調不要や病気のもとになってしまうこともあります。

定期的なシャンプーやブラッシングで、先に抜け毛を取ってしまうことで、飲み込む量を減らすことができます。

▼猫のブラッシングについての記事はこちら!

猫が冬毛にならない理由

猫が冬毛にならない理由

実は、最近では冬毛にならない猫が増えてきているといわれています。

その理由とデメリットについてご紹介します。

猫が冬毛にならない訳

猫が換毛期を迎える大きなキッカケは、天候の変化です。

秋の風を受けて「そろそろ寒くなりそうだから、冬毛にした方が良いな」と感じ取ることが始まりです。

室内では季節を感じられない

最近では完全室内飼いの猫も増えてきています。

外での事故や虫の心配がないのは良い点ですが、季節を感じられないというのが問題です。

人でもそうですが、クーラーや暖房の効いた部屋で過ごしていると、四季が分からなくなってしまいます。

むしろ、クーラーのせいで「夏が寒い」、暖房が効きすぎていて「冬が暑い」と逆転しているケースもあるのではないでしょうか。

年2回換毛期を迎えないデメリット

春と秋に換毛期を迎えられなかった猫は、体の中のリズムが狂ってしまい、いつ毛を生え変わらせたらいいのか分からなくなってしまいます。

すると、年中ひたすら毛が抜け続けるという事態に陥ることもあります。

クーラーで涼しくなってきたから冬毛が生えてしまい、ぽかぽかしてきたら抜け落ちる…の繰り返しとなり、飼い主も1年中抜け毛対策に追われることになってしまいます。

猫の体のためにも、お世話している飼い主のためにも、室内飼いの場合は、積極的に外気に触れさせるなどして、換毛期を意識できるような生活をすることが大切です。

抜け毛を取るには

抜け毛を取るには

猫の毛取り対策には、どのようなものがあるのでしょうか。

適切な対応法についてご紹介していきます。

猫の抜け毛対策

換毛期に毛が抜けるのは仕方のないことです。

できるだけ猫も飼い主も快適に過ごせるように、抜け毛を減らす工夫をしていきましょう。

ブラッシング

抜け毛対策において、ブラッシングに勝るものはありません。

毛が抜けて、部屋中に舞い踊ってしまう前に、できるだけブラシで取ってしまいましょう。

散らかるだけでなく、猫が飲み込むリスクを減らすことにも繋がります。

換毛期真っ只中の場合は、長毛種なら1日2回、短毛種でも1日1回を目安にブラッシングすることをおすすめします。

小さい頃から毎日の日課にしておくと、嫌がることなく、飼い主も手間に感じることがなくなります。

シャンプー

お風呂が嫌でない場合は、シャンプーもごっそりと毛が落ちるので効果的です。

短毛種の場合は換毛期に1回ずつ、長毛種であれば月1回程度、お風呂に入れてあげてください。

部屋の抜け毛対策

どんなに小まめに掃除をしても、換毛期に部屋中が毛だらけになってしまうのは避けられません。

そんな時に助かるアイテムをご紹介します。

粘着タイプのコロコロローラー

床に落ちた抜け毛対策として、定番と言えるのがコロコロローラーです。

掃除機では舞い上がってしまう毛をしっかりとキャッチしてくれます。

実は便利なゴム手袋

キャットタワーや布製のソファなど、コロコロでは掃除しにくいものにはゴム手袋が便利です。

抜け毛の取り方はいたって簡単で、ゴム手袋を手にはめて、表面をそっとなでるだけです。

すると、ビックリするくらい抜け毛が集まってきます。