ポメラニアンの毛は抜けやすい?抜け毛や毛玉の原因・対処法を紹介!
ポメラニアンの毛吹き
イギリス皇族に古くから愛され、今もペットとしての人気が高いポメラニアン。
美しい毛吹き、小柄な体格とつぶらな瞳がとてもチャーミングですよね。
しかし、あの可愛らしい見た目を保つためには、毛玉や抜け毛などのお手入れがとても大切です。
毛吹きの特徴
モコモコして毛量が多いため、体が大きく見えますが、実はとても小さい犬種で、『超小型犬』に分類されます。
毛が短い部分が少なく、首からお尻まで、全体が長い毛で覆われています。
成長と毛並み
ポメラニアンの毛並みは、成長するにつれて美しく生え揃いますが、生まれたては毛量も少なく、禿げているように見えることさえあります。
生後4〜8ヶ月には、『猿期』と呼ばれる毛の生え変わり期があり、この時期に大人の綺麗な毛並みが生え揃います。
猿期とは・・・幼少期(生後4〜8ヶ月)に訪れる換毛期のことです。ふわふわの被毛が抜け落ち、顔周りの毛の短い部分と長い部分の様子が猿に似ていることから、そのように呼ばれています。
飼い主の悩みとは
綺麗な毛並みが特徴であるポメラニアンですが、長くふわふわした毛を維持するためには、それだけ手間がかかります。
ケアが行き届かないと、病気やストレスの原因になることもあるため、丁寧なお手入れを心がけましょう。
ポメラニアンの毛が抜ける理由
ポメラニアンの飼い主さんの悩みとして多いのが、『抜け毛』です。
ここでは、ポメラニアンの毛が抜ける主な原因について紹介します。
抜け毛の原因1:換毛期
ポメラニアンには、『換毛期』と呼ばれる、一年の中で毛の抜ける時期があります。
犬の毛は、『オーバーコート(上毛)』と『アンダーコート(下毛)』という2種類があります。
その両方を持つ犬種を『ダブルコート』、オーバーコートしか持たない犬種を『シングルコート』と呼びます。
ポメラニアンはダブルコートのため、通常、春と秋の年2回、大量の抜け毛があります。
抜け毛の原因2:病気
換毛期などの抜け毛とは別に、下記のような症状が現れている時は、何らかの病気のサインかもしれません。
- 部分的に脱毛している
- 毛が薄いところがある
- 皮膚に湿疹、赤みがある
- 痒そうに皮膚を舐めている
- 皮膚がゴツゴツしている
- 乾燥がひどい など
皮膚にこのような症状が現れた時は、脱毛症や感染症などの病気の可能性もあるため、病院の受診をおすすめします。
抜け毛の原因3:ストレス
犬はとても繊細な生き物なので、心理的なストレスによって、脱毛が引き起こされることもあります。
日頃から愛犬を十分構ってあげているか、居住空間は清潔に保たれてるかなど、ストレスの要因がないか今一度確認してみてください。
▼犬の抜け毛の原因についての記事はこちら
犬の毛が伸びない理由
夏になると、毛皮を着こんで暑そうにしている姿が気の毒で、短くしてあげたくなりますよね。
しかし、『サマーカット』が原因で、毛がうまく生えてこなくなるケースもあるようです。
サマーカットとは?
サマーカットとは、バリカンで犬の体の一部の毛を短く刈り込むスタイルのことです。
しかし、そのサマーカットが原因で、毛が生えなくなることがあるため、カットの際には注意が必要です。
毛が生えなくなる理由
サマーカットにより、毛質が変わったり、皮膚を傷め、毛が生えにくくなることがあります。
この原因として、下記のようなことが影響していると言われています。
- バリカンによる皮膚や毛穴ダメージ
- 紫外線が皮膚に直接当たることによる皮膚ダメージ など
カットしても問題ない犬種もいますが、アンダーコートが生え変わりの時期まで伸びにくい、チワワやポメラニアンなどは、避けたほうが良いと言われています。
サマーカットしたいとき
カットのリスクを考慮しても、暑い夏にモコモコなのはかわいそうですよね。
どうしてもカットしてあげたいときは、『紫外線からの保護を徹底する』『毛を短くしすぎないカットをする』などの対策をすることで、カットによるリスクを減らすことができます。
柴犬カットがおすすめ?
トリミングに連れて行って「サマーカットで」と伝えると、トリマーさんによってはとても短くカットするケースがあります。
短くカットされ過ぎないためにおすすめなのが、『柴犬カット』でのオーダーです。
モコモコの毛を、柴犬くらい(6mmほど)まで短めにカットしてもらうことで、見た目もスッキリし、ちょうどいい長さに仕上がります。
▼犬のトリミングについての記事はこちら
▼自宅でカットする方法についての記事はこちら
ポメラニアンは毛玉ができやすい?
ポメラニアンの毛のトラブルで、多く聞かれるもののひとつに、『毛玉』があります。
ブラッシングの頻度が不十分だったり、シャンプーのあと十分に乾かないまま毛が絡まったりして、「毛玉だらけになってしまった」という経験をした方も多いようです。
毛玉を放置したら?
毛玉ができやすいポメラニアンですが、毛玉を放置してしまったら、どうなるのでしょうか。
汚れが溜まりやすくなる
毛玉ができ、毛玉同士が絡まり始めると、通気性も悪くなり、汚れが溜まりやすくなります。
汚れだけではなく、ダニやノミ、細菌が繁殖しやすくなり、とても不衛生な状態になってしまいます。
皮膚トラブルの原因になる
毛玉が絡まると、毛が引っ張られて皮膚が炎症を起こすことがあります。
皮膚が裂け、出血したり、傷口に細菌が入り込むことによって、皮膚が膿んでしまうこともあります。
最終的には、歩行に支障が出る危険性もあるため、注意が必要です。
病気の原因になることもある
毛玉が溜まると、『毛繕いをした犬が毛玉を飲み込んでしまう』ということがあります。
飲み込んだ毛玉は消化できずに体内へ溜まり、『腸閉塞』などの病気を引き起こしてしまいます。
腸閉塞とは・・・胃や腸などの消化器官に内容物が溜まり、腸が塞がれてしまう状態のことです。ひどい状態になると、腸が破れ、命にかかわる危険性もあります。
毛玉ができやすい場所
摩擦が起きやすい下記のような部分は、毛玉が発生しやすく見落としがちなため、忘れずに確認しましょう。
- 耳の後ろ
- 脇
- しっぽの付け根 など
放っておくと、愛犬の健康を脅かす様々なリスクが発生するため、日頃から丁寧なブラッシングを心掛け、毛玉ができないようにすることが大切です。
ポメラニアンの毛のお手入れ
ポメラニアンの毛並みケアは大変ですが、丁寧にケアしてあげることでかわいらしい見た目を維持することができ、愛犬のストレス軽減にもつながります。
「せっかくポメラニアンを飼っているのにふわふわにならない…」なんてことにならないよう、正しくお手入れをしてあげましょう。
毛のお手入れ頻度
ポメラニアンの適度なブラッシング頻度は、週に3回程度です。
ブラッシングをやりすぎてしまうと、不必要に毛が抜けてしまったり、皮膚を傷つけたりすることがあります。
愛犬の毛の状態を確認しつつ、優しくブラシをかけてあげてください。
お手入れ方法
ブラッシングは下記の手順で行うと良いでしょう。
- 全体をコームでとかし、毛の引っかかりやほこりを軽く落とす。
- ブラシで毛玉をほぐすように、毛の流れに逆らってブラッシングをする。
顔をブラシで傷つけたりすると、それがトラウマになり、ブラッシングを嫌がることがあります。
慣れていないうちは、優しいブラッシングを心がけ、愛犬がお手入れを好きになれるようにしてあげましょう。
ブラッシングを嫌がるときは
「ポメラニアンが毛のお手入れを嫌がる!」そんなときは次のようなポイントに気を付けてみてください。
ブラシが合っているか確認する
ブラシの硬さや太さは様々なため、今使っているブラシが合わず、痛みが出ているのかもしれません。
普通のブラシでほぐすのが難しいようなときは、『スリッカーブラシ』を使うと、とかしやすくなるのでおすすめです。
スリッカーブラシとは・・・被毛を整えるためのブラシです。ピン(ブラシの毛の部分)は、ソフトタイプやハードタイプなど様々な種類があり、毛だけではなく、ホコリや花粉、ノミ・ダニなども除去する効果があります。初心者でも使いやすく、血行促進効果や、スキンシップなど様々な用途で使用することができます。
落ち着いているタイミングを狙う
普段からおもちゃを使って飼い主さんと遊んでいる場合は、ブラシをおもちゃと勘違いしていることがあります。
遊んでいるのではなく、『お手入れ』であることを伝えるには、興奮している状態では難しくなります。
気持ちいいものだとわかれば大人しくなることがあるので、愛犬が落ち着いたタイミングを狙ってみましょう。
また、大人しくできたら褒めてあげることも大切です。
▼犬のブラッシングについての記事はこちら