猫がはげる原因とは?後ろ足のかかとやお腹の毛がはげる理由を紹介!
猫のお腹がはげた
ペットとして飼育している猫のお腹の毛が、いつの間にかはげてしまったという経験はないでしょうか?
猫のお腹の毛がなくなる原因として以下のようなことが挙げられます。
- 皮膚炎
- 膀胱炎や腎臓病
- アレルギー
- 感染症や寄生虫
- ストレス など
皮膚炎などの皮膚疾患
猫は皮膚炎になると、痒い箇所を掻きむしってしまいます。
また、痒さやストレスから過剰グルーミング(自分の身体を過剰に舐めること)してしまうこともあるようです。
皮膚炎が進行すると
皮膚炎の症状が進行すると、円形脱毛になったり、皮膚がただれてしまいます。
皮膚炎などの皮膚疾患が疑われる時には、動物病院で検査してもらいましょう。
▼猫の皮膚炎についての記事はこちら!
▼過剰グルーミングについての記事はこちら!
膀胱炎や腎臓病
皮膚炎など患部が外側にあるものだけではなく、膀胱炎や腎臓病など、体の中に起きている病気が気になって、気を紛らわすために過剰にお腹を舐めることがあります。
早めに病院へ
血が出るほど舐めまわしてしまう子もいるので、早めに病院で調べてもらいましょう。
アレルギー
猫のアレルギーとして、下記のようなものが挙げられます。
- 食べもの
- ノミ・ダニ
- 金属
- プラスチック・ゴム
- 花粉
- ハウスダスト など
一般的に、目のまわりやお腹などに発疹が現れ、痒みによって掻いたり舐めたりすることで毛が薄くなります。
アレルギーと特定する
まずは、アレルギーの原因である『アレルゲン』を特定することが大切です。
病院で調べることができるので相談してみましょう。
食物アレルギーであれば、専門食に切り替えたり、花粉やハウスダストであれば、生活環境を整えることで改善されていきます。
感染症や寄生虫
細菌感染によって発疹ができ、掻きむしることで毛が抜けることがあります。
また、ノミが刺した部分の痒みだけではなく、フンによって発疹ができたり、吸血したときに付着する唾液がアレルゲンとなり『アレルギー性皮膚炎』を引き起こすことがあります。
予防するには
ノミやヒゼンダニ(疥癬)などの寄生虫やカビを予防するには、薬用シャンプーや抗真菌薬が含まれるシャンプーが効果的です。
▼ノミやダニについての記事はこちら
ストレス
猫は環境の変化や、構ってもらえないなどの不安や寂しさによってストレスが溜まってしまいます。
このような日々のストレスから過剰グルーミングを行い、皮膚炎を起こしたり舐めすぎてはげることがあるのです。
これは『心因性脱毛症』と言われています。
猫との時間を増やす
「最近愛猫の毛が薄くなった……。」と感じるようであれば、猫との時間の過ごし方を思い返してみましょう。
一緒に過ごす時間を増やしたり、遊んであげることでストレスが解消されるかもしれません。
環境を見直す
猫は環境の変化に敏感です。
引っ越しや来客があるときは、猫が落ち着ける場所を用意してあげましょう。
また、フードは合っているか、トイレは清潔かなども確認し改善してあげましょう。
動物病院から帰ったら
動物病院へ連れて行っても、その場ですぐに治るわけではありません。
薬で治療しても、猫が患部を舐めてしまうと再発したり回復が遅れてしまう可能性があります。
猫が舐めないために
猫が舐めることを防止するには、回復期にはエリザベスカラーや患部を保護できる服などの対策が必要になります。
エリザベスカラーは猫にストレスを与えてしまいますが、しばらくは我慢して生活してもらいましょう。
エリザベスカラーには透明のものや柔らかい素材のものもあるので、できる限り猫にストレスがかからないものを選んであげましょう。
▼エリザベスカラーについての記事はこちら!
顔・耳がはげた
猫の顔や、耳などがはげてしまうこともあります。
目の上から耳の前にかけて部分的に毛が薄いのは、猫の種類や個体差によるものである可能性が高く、問題ないケースが多いです。
しかし、以下のような場合には皮膚病や感染症を疑った方が良いかもしれません。
- はげている部分が赤い
- 痒みで身体中をかきむしっている
- かさぶたや出血が見られる など
はげている部分が赤い
はげている部分が赤い、もしくは発疹が出ている場合は皮膚病の疑いがあります。
食事やハウスダストが原因で発症するアレルギー性皮膚炎かもしれません。
皮膚が赤かったり、発疹などの症状を発見したら、病院に相談するなどの対策を取りましょう。
痒みで身体中をかきむしっている
皮膚病が進行したり、ダニやカビがくっつくことで、猫が痒い部分をかきむしってしまうことがあります。
身体をかきすぎると、傷口から感染症にかかってしまうリスクも出てきます。
『皮膚糸状菌症』というカビによる感染症は、人間にも感染する可能性があります。
猫に身体をかきむしっているような行動が見られるときは、速やかに動物病院へ連れていきましょう。
かさぶたや出血が見られる
アレルギーや皮膚炎によって出血し、そこを掻くことによって、かさぶたができてしまうことがあります。
かさぶたを見つけたら、「何らかの理由で出血した」サインです。
状態が悪化する前に、動物病院で治療してもらうことをおすすめします。
首輪による脱毛
首輪によってはげてしまうこともあります。
首輪によってはげるのは摩擦だけではなく、ストレスや雑菌による皮膚トラブル、首輪の素材によるアレルギーなど様々な原因が挙げられます。
首の後ろがはげているときは、首輪のサイズや重さ、素材などを見直し、清潔に保つようにしてあげましょう。
後ろ足がはげた
猫の後ろ足がはげてしまうこともありますが、以下のような場合は特に問題はないでしょう。
- かかとをつけて歩くのでタコができている
- 体重が重すぎて座りダコができている など
かかとを付けて歩くことによるタコ
猫はかかとを浮かせたまま歩く動物です。
しかし、老化が進むにつれて、かかとを支える筋肉が衰えてきます。
最終的にかかとをつけたまま歩く形となり、かかとが脱毛してしまうことがあるのです。
重すぎることによる座りタコ
食べすぎや運動不足で体重が増えてしまう猫もいます。
肥満になると座る時や寝る時などに、身体の部位に過度な負荷をかけてしまいます。
その結果、座りダコができ、毛が抜けることがあるのです。
問題がある場合
一方で、後ろ足がはげている場合に問題となることもあります。
問題となる場合は以下の通りです。
- かかとのはげが赤い
- かかとが出血している など
はげが赤い
猫は寒い環境が苦手な動物です。
そのため、冬になると電気毛布やストーブなどで暖をとります。
しかし、暖をとりすぎて火傷してしまう場合があるのです。
猫のかかとの皮膚が赤い場合は、低温やけどを疑いがあります。
出血している
皮膚炎やアレルギーによって、はげている部分に炎症が起きると、強いかゆみが生まれることがあります。
痒い部分をかきむしったり、舐めすぎると出血することがあるのです。
また、かさぶたやフケが多く見られる場合は、ダニやカビなどに感染している可能性もあります。
ブラッシングのやりすぎに注意
猫のブラッシングをすることは健康と美しい毛並みを守るために重要です。
しかし、過剰なブラッシングは猫の体毛を薄くさせ、はげさせてしまうこともあります。
ここからはブラッシングのやり方について解説していきます。
適度なブラッシング頻度
猫のブラッシングは、抜け毛が多くキリがないと感じながらも、できる限り続けてしまいがちです。
猫をはげさせないようなブラッシングの頻度は、短毛種か長毛種かによって変わります。
短毛種のブラッシング頻度
一般的に、短毛種は毛の量が少ないので、週に1回程度のブラッシングでも良いとされています。
しかし、毛の生え代わりの時期(3月頃と11月頃)は毛が抜けやすいので、1日に1回はブラッシングをしてあげると良いでしょう。
長毛種のブラッシング頻度
長毛種は毛の量が多いので、毎日1回以上はブラッシングをしてあげましょう。
ブラッシングの手順
ブラッシングは猫とのコミュニケーションです。
嫌がることも多いので、子猫の時から慣れさせておくと良いでしょう。
ブラッシングの前には必ずマッサージをしてあげるなど、リラックスさせるように努めましょう。
短毛種のブラッシング手順
短毛種の場合は『ラバーブラシ』を使用します。
ブラッシングは下記のような順番で行いましょう。
- 首回りや胸
- 背中
- お腹
- 尻尾
猫は首や顔周りを毛づくろいできないので、まずは首回りや顔周りをブラッシングしてあげましょう。
やりすぎないように、短毛種の場合は全体を通して5分以内に終わる程度にしましょう。
長毛種のブラッシング手順
長毛種には『スリッカーブラシ』や『コーム』を使用すると良いでしょう。
手順は短毛種と同じですが、尻尾まで終わったら、コームを使用して脇の下から内股を丁寧にブラッシングしてあげましょう。
長毛種の猫はよく毛玉ができますが、見つけても無理にとかさず、手で丁寧に裂き、毛先から徐々に根元に向かってとかしていきましょう。
▼猫のブラッシングについての記事はこちら!
猫のストレスを解消するには
猫はストレスが原因で病気になったり、はげてしまったりすることがあります。
猫のストレスを解消する方法として、以下のことが挙げられます。
- リラックスさせるためにマッサージやブラッシングをする
- 自宅でまたたびやおもちゃを使って遊んであげる
- キャットフードに工夫をしてあげる など
マッサージやブラッシングをする
猫のストレスを解消するのに効果的なのはマッサージやブラッシングです。
猫とコミュニケーションを取りながら体や毛のケアをしてあげましょう。
そうすることで、ストレス発散ができ、飼い主さんとの信頼も深まるでしょう。
自宅で遊んであげる
猫は退屈な時間が多いとストレスを感じます。
「最近は仕事で忙しいから構ってあげられない」と猫を放置していませんか?
休日やちょっとした時間を使って、またたびやおもちゃで猫と遊んでストレス解消してあげましょう。
キャットフードに工夫をしてあげる
猫も人と同じように、ストレスによって食欲が落ちることも。
そんなときは、ドライフードに比べて匂いが強いウェットフードをまぜてあげたり、違った味をトッピングしてあげるのも良いでしょう。
トッピングには、ささみや野菜の茹で汁などがおすすめです。
また、『猫用のふりかけ』も市販されています。
猫に与えてはいけない食材もあるので、よくチェックしてから与えるようにしてください。
新しいフードを与える際の注意点
いきなり新しいフードに変更すると下痢や嘔吐を引き起こすことがあります。
与えるフードの種類は2種類程度に絞り、初めて与える時は少量だけにして様子を見ましょう。